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桜の坂道
僕はずっと彼女の事を考えていたー。広島県から転校して来た彼女は聴覚障害を持っていた吉塚春風と言う少女。僕は坂道の先にある公園で彼女と出会ったんだ。


僕はまだ進路を決めてなかったけど、親友の竹下隆司と一緒に舟を作りたい夢があった。しかし、悩んでいた事があった。悩んでいる理由とはお金がなくて造れないからだ。
朝、いつものように学校に行く途中に竹下隆司に会う。
「よう、おはよう」
と、挨拶のように浜野拓也が言った。
「おはよう。この本を読みたかっただろう?」
と隆司が優しそうに言った。その本とは青い鳥と言う小説だった。
「おお、読みたかったんだ!借りてもいい?」
「いや、あげるよ」
それを言われて、何故か強く思い込んでしまっただろう…。こうして、青い鳥をもらった。
「そういえば、明日は新しい生徒が転校して来るらしい。しかも、女の子だって」
と嬉しそうに隆司が言った。
「フーン」
と気にならずに言った。隆司が微妙にキレた。
「おい、興味ないのか!?」
突然、拓也が逃げていく。
「おい、待って」
隆司が拓也を追いかける…。どうして、タクヤが逃げるかと言うと、女が苦手だから。



次の朝…。隆司は熱を出したので欠席することになった。拓也は朝6時に起きてすぐに家を出て、学校に行く途中で宝捜しをしてます。「んー宝がありそうな所ないかな?とりあえず、×××公園に行ってみるか。」
と言って、×××公園に行った。

やっぱり探してもなかったんだ。諦めて、学校に行こうと思った。その時に、チラッと絵を描いてる少女を見た。この公園で絵を描いてるなんて珍しいな。
「はっ!ヤバイ!遅刻するぞ!」
と慌てて、駅まで走って行った。××中学校でHRが始まる前に着いてドアを開いて
「オハヨウ…」
と不満そうに言った。僕の周りに女だらけ…。男達はどこに行っただろう?そういえば、転校して来るっけ?。多分、転校生の所に行ったかもしれない。もうすぐ、HRが始まるので自分の席を座っていた。その後、嬉しそうな男達が戻って来た。チャイムが鳴ってみんなは自分の席を座っていた。先生が来て…
「おはよう。皆さん、今日は転校生が紹介したいと思います。どうぞ」
僕はよく覚えてる…。あの日―
「わ…私は、吉塚春風と言います。広島県から来ました。宜しくお願いします。」
春風が広島県から同じクラスに転校してきたのだ。春風の緊張した表情を今でも覚えている。制服を着て両手をきつく前に組んだ髪の長い少女…。ここから運命が始まった…。
「えーと、吉塚さんは聴覚障害を持っていたので友達になりにくいと思います。皆さん、どうか友達になってもらえませんか?吉塚さん、拓也の隣の席を座ってください。」
僕は隣の席なんて思わなかった。
「ここだよ。」
女が苦手なのに、普通に言った。何故か意識しないだろう…。でも、どっかで会ったような気する。
「僕は浜野拓也だよ。よろしくな。」
「よ…宜しくね。あれ?坂道の先にある公園で大声で叫んだ人かな?」
あぁ、思い出した…。坂道の先にある公園で絵を描いてる人だったのか…。まさか、ここで会うとは思わなかった。
「人違いじゃないか?」
思わずに嘘をつけてしまった。みんなが笑ったら恥ずかしいだもんな。しかも、宝捜しをしてるし。
「コラ!拓也!私語禁止!またこんな事をしたら、廊下に立ってもらうぞ!」
今から1限目が始まった。



昼休み…。僕はいつも、昼休み中に屋上で空を見上げると僕らの夢を届くように祈った。隆司がいないと寂しくなるな。
「ハァー、仕事ないかな?早く舟を造りたいのにー。」
隆司のやつは何してるだろ…。どうせ、サボるに決まってる。熱が出るなんて珍しいなのだ。どうでもいいだ。お金を落ちてくればいいな…。思った瞬間に屋上の入り口から金属音を聞こえた。
「本当に落ちた?」
入り口まで歩くと広島県から転校して来た吉塚春風がいた。
「春風さん、何してる?」
春風は振り返らないように行動してる。無視されたと思ったけど…。もう一度言った。
「春風さん、何してる?」
僕は初めて、びっくりした表情になってる春風を見た。
「うわ!びっくりしたーよ。もぉ」
お金は!?まさか、春風が拾ったじゃ…。
「ごめん。金属ような音を聞こえたよ。何だった?」
「ええ、電池が落ちてたわ。補聴器用の電池なの。もしかして、お金と思ったよね?」
春風は鋭い勘な奴だった。
「うっ!違うよ。えっとー、補聴器って何?」
初めて、補聴器の事を知った―。
「やっぱり知らないよね…。この補聴器をつけないとまったく聞こえないわ。私にとって、補聴器はとても大切だから。」
「なるぼと。なんとなくわかった。その補聴器のおかげで通じる事ができただろう?」
「うん。ありがとう!」
「ど…どういたしまして」
何故、だんだん真剣に話してしまった。
「ねぇ、自分の夢があるの?」
突然、自分の夢の事を質問された。僕は舟を造りたい事を言ったら笑ってしまうんだ。言う訳ないか。
「んーそれはまだ決まってない。春風さんは?」
チャイムが鳴ってきた。短く感じられたような気がしたんだ。僕は…。
「もうすぐ5限目が始まるわよ?後でね」
と春風が優しそうに言った。
「あぁ。」
自分の夢を言う事ができなかったんだ。僕は弱い人かもしれない…。いつか、強い人になりたかったんだ。




青い鳥が飛んでいる様子を見た時、未来を変われる気がした―。じゃあ、俺の青い鳥はどこにいるだろう…。叶えられないような夢を見た―。



あきゅろす。
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