4 『んーっえい!』 ──ポロッ 『出た。えと、これお願いします』 「はい、どうぞ」 『わっ…緊張するね。…えっと…わー中吉!』 「いいじゃないか、良かったな涼」 『うん!一兄ちゃんは?』 「俺は……ああ、吉だ。よくも悪くもないな」 そういっておみくじを財布にしまい、涼の分はお守りの中へとしまわせた。そして残る1人に2人が目を向け、どうだったのかと問う。 『……十夜?』 「大吉だ。恋愛……進展あり」 「っ…偽物なんじゃないのか、それ」 「んなわけねぇだろうが。なぁ涼?」 『うん?そーだね、十夜すごいっ』 おめでとう、と自分のことのように喜んでくれる涼にもう一度キスをし、十夜は満足げにおみくじをしまった。そして3人は再び手を繋ぎ、屋台を見て回る。 甘酒、なんてものも挑戦してみたし、涼の大好きな甘ーいお菓子も買った。 今年一年、どんな年になるかは自分たち次第。それでもどうやら、スタートダッシュはいいものをきれたようだ…。 「涼ちゃんあけましておめでとー!!」 『パパッ、おめでとーっ!』 「はぁ…今年もこれなのね…」 END! 今年もよろしくお願いします。 [*前へ] [戻る] |