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「それにしてもよく不登校にならなかったよね」

『んっ?なんで?』

「……もしかして気づいてない?」

「いいよね、守ってくれる人がいて」

『?』


何の話をしているかがサッパリ。そんな姿をみて自分たちがやってきたのはムダだったと知る。他の話をしながらお菓子を食べ進め、ふと吉良がこう漏らした。


「みんなはなんで親衛隊に…?」

「僕はもちろん海様の冷たい所に惹かれて!」

「ああ、確かに風立くんって香様に似て冷徹そうだもんね」

『でも話すと優しいですよっ?』

「それはあんたにだけでしょ」


ズルい、と駄々をこねる拓海だが、涼にはそれがよく分からない。


『ちゃんと話せば…仲良くなれるよ?』

「そうだね。香様も最後は笑ってくれたし…ただ外だけを見すぎたのかも」

「外ねぇ…確かに僕も大地様のことよく知らないかも。拓海は?」

「それはっ…その…」

「みんな、浅見くんがいなきゃ気づけなかったことだよね…」

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