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「それよりさ、俺暑い」

「だから?」

「それで扇いでよ」

陸は難波のもっているうちわを指差した。

「は?やだねめんどくさい」

「えーケチー!!ケチケチケチ!」

「…あ゙ーもううっせぇな!扇ぐから早く焼けバカ」

そう言って難波はイヤイヤ扇ぎだした。暑い中に吹き付ける優しい風。陸は気持ちよさそうにした。

「はー…気持ちー」

「っ…!!バカだろお前。さっさと焼けよ」

「…?何だいきなり」

暑いのか、何かを想像したのか難波は顔を赤くして陸をせかした。いつもの難波と違う様子に陸も焼く作業を始める。

ただ、終始2人は無言だった。


「ほい。150円な」

「金とんのかよ」

「もち!…あざーっす」

ちゃんとお金をもらって焼き鳥を渡す。そのまま立ち去ろうとした難波だが、あることに気づく。

「これ…」

「1本オマケ!感謝しろよー?」

「はっ、バーカ」

何が感謝だ、うちわの扇ぎ代だといって難波はいってしまった。だけどどこか嬉しそうで、周りの人はあぁ…と何かを感づくのであった。








end

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