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「俺はどうすれば…?」

『あ、えっと…卵と牛乳、出してほしいな』

「ああっ……あ?十夜、まだいたのか」

「っせぇ、どこにいようと俺の勝手だ」

『あっ、一兄ちゃんバニラエッセンスもっ!』

「ああ、待ってろな」


それはもう優しい笑みを浮かべ、必要なものを冷蔵庫から取り出した。その間に涼が道具の方を揃え、いざ調理を開始する。


『一袋でいっかな……っと、ん、あれ?』

「……やろうか?」

『だ、じょぶっ……ん、えいっ!』


─ドバッ


『んわっ…!ケホッ、あちゃー』

「っ…涼…」


なかなか開かなかった袋がやぶけ、粉煙を巻き上げてボウルに入る。ケホケホと咳き込む涼の前を手で払い、一は呆れた顔を見せた。

十夜もクッと喉で笑うが、次に一がした行動につい睨みをきかせてしまう。


「ほら、ついてる。……ん、とれたな」

『ありがと!よーし、作るぞっ』

「もう少し落ち着いてな」

『へへ、はーい』


頬についてしまった粉を親指の腹で拭き取り、涼と目線を合わせて微笑む。涼は純粋に笑顔でお礼を述べたが、目の前で見せつけられた十夜はたまったもんじゃない。今にも涼を奪いに行きそうな勢いだ。

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