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*50萬打お礼小説
杏梨様リクエスト
ビシッとシワ一つない白スーツ。中は黒いYシャツで、金髪はいつもよりもハードなワックスで後ろへピシッとオールバックにされている。そして顔にはサングラス。
――ヤクザ、だ。
「…こんなんでエエか…小学校んときから大して変わらんなぁ…」
ヤクザに間違いはない。だが今日はそちらの仕事のために正装したわけではなく、…紅葉の授業参観にいくためにこうしてオシャレをしているのだ。
小学校のときに何回もいったが、さらに成長して中1の初の授業参観。なぜか見に行く側の若葉も緊張しているようで、先ほどから落ち着きがない。果たして、無事参観日は終わるのだろうか…。
◆
『ねーねー紅葉くん、紅葉くんちは誰かくるの?』
「うんっ!若ちゃん来てくれるゆうてた!」
『若ちゃん…?』
『椎名の親か…美人なんだろうなー』
「んっ?」
美人?と首を傾げる紅葉に、その男子生徒は慌てて視線をそらした。
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