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コテンと首を傾げる紅葉に、つい本音が漏れてしまう。まだ親バカに近づいているのを認めたくない若葉は、録画しているにも関わらず、大声で手を振って否定した。
その手に持っているものが紅葉は気になるのか、小さな手を必死に伸ばして触ろうとしてくる。それを見た若葉は、ハイハイも撮ろうと後ろへ少し下がった。
「ほーれほれ、ここまで来てみぃ」
「ふぇぇ…ぅー」
「ガキやなぁ」
「んぅ…っ、うー…!」
「お…?ぉ、お…っ!?」
うるるん、と瞳を濡らしたと思ったら、紅葉は近くにあった机に手をかけた。今までにも何回かそういう場面があったが、どれもお尻がほんの少し浮くだけで失敗に終わっているのだ。
だが今はどうだろうか。膝を曲げ、必死に立とうと体全体に力を入れている。
「いけっ、ケツ持ち上げるんやっ!」
「ゔー…っ」
「……っ、ウンコやないよなっ!?」
「ふ、ぅ……たぁ!」
「っ…しゃあああー!」
「ひぅっ!……ぅ、ふぇぇーっ」
──コロン
「……あ゙…」
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