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「……おっ、お帰り紅葉ーっ」

「あ、わかちゃ、うきーっ。えへへ」

「かわえーお猿さんはこの腕に掴まりぃ」

「んっ、こ?」

「よいしょーっと、高いやろー」

「わぁぁ…っ、わかちゃ、すごいのっ」


 腕に紅葉をぶら下げて、車まであるく若葉に紅葉は目をキラキラさせた。今日はこのまま帰り、ビデオを見ながらちょっとしたお祝いだ。


「今日は可愛かったでー紅葉。さっすがワイの子やな」

「やなっ」

「頑張ったチューしたろか」

「ぅー…チューすぅーっ」

「えっ、ホンマ!?なんや…嬉しいわ、紅葉」


 イヤーッ、なんていわれるかなーと思ったりしていたから、ちょっぴり感動。今度はしっかり抱き上げた紅葉のプニプニほっぺに、ぶちゅーとキスをしてあげた。

 大きな瞳を細めて笑う紅葉は、女の子のようで、だがそれ以上に可愛らしい。


「ぼく、も、ちゅうっ」

──チュッ


「っ…も、紅葉…!アカーンッ、誰にも渡したないっ」

「んぅ?」

「大好きやでー、ちゅーことや」

「んっ、ぼくも、すきぃ」



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