7
だだをゴネたせいでもう10時近く。限界にきていた紅葉は、すぐに寝息を漏らし始めた。若葉はクスリと笑い、部屋の片付けをしてあるものを枕元に並べてあげる。
「メリークリスマス、紅葉」
「んぅ…すぅ、すぅ…」
ぬいぐるみと、ボールと小さなお人形さん。きっと、こんなにたくさん、どこから!?と驚くだろう。そうしたら若葉はこういってあげるのだ。
『紅葉がめっちゃエエ子やから、サンタさんもご褒美くれたんやね』……と。
そのときの笑顔を思い浮かべ、若葉は自然と口元を緩ませ、自分も布団へ横になった。外は雪が降っていて、風邪を引かないように、寒くないようにと紅葉を抱き締める。
きっと明日は少し積もってるだろうから、雪だるまでも一緒に作ろうかな。なんて楽しいことを考えながら若葉も眠りにつくのだ…。
(わぁああ…っ、わかちゃ、さーたさ、きた!)
(やったやん紅葉!良かったなー)
(ん、ええこなの、わかちゃのおかげ、だよっ?)
(も、紅葉…!)
END
[*前へ]
[戻る]
無料HPエムペ!