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それから2週間、シロはソワソワしながら停学が明けるのを待った。そして停学が明けると2年の教室へいき、怜治を探した。だが残念なことに怜治はまともに授業に出ていなく、なかなか会うことが出来ずにいる。
「はぁぁ…怜治さんどこッスかー…」
こうなったら授業をサボってでも探してやろう!そう意気込んだお昼休み、ズルズルと啜っていた麺を噛み砕き、ふと入口を見てぶっと全てを吐き出した。
茶髪の髪に、人を寄せ付けないオーラ。あれは…、
「れ、怜治さん!怜治さぁぁんっ!!」
「……あ゙…?」
「あ、あのっ!ぼっ、おっ…自分、この前怜治さんに助けてもらったんスけど…!」
「………」
「お、お、覚えててくれてますかっ!?」
「……ああ、…?」
そんなに鮮明には覚えていない。だが "ああ" という言葉を素直に受け取ったシロは顔を輝かせ、大声でありがとうございましたとお礼をいった。
そこは食堂。少しどころか全員の視線が集まり、怜治はめんどくさそうにシロの手を引いて場所を移動した。
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