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T-cardsと副総長


『よぉ、黒蝶』


……そういってアイツは、再びオレたちの前に姿を現した。







総長がカイに変わってから、たくさんのチームがcolorsを攻めてきた。
ホントに驚くぐらい、たくさんの。


けど…どのチームに対しても、オレは何の役にもたってないんだ。守ってもらうだけ。

それって、迷惑かけにいってるだけ…だよね。



「……おや黒蝶、元気ありませんね」


「白虎さん…オレ、強くなりたいよ…」


「………」


「なんか、何で副総長してんのかわけ分かんない」


「黒蝶…」



オレよりも白虎さんの方が強いし、年上だし。どうしてカイはオレを選んだんだろう。

どうして…オレって、こんな弱いんだろ…。



ああ、もう、こんなこと考えてる時点でダムな奴、なのに。



「……黒蝶、チームに必要なのは強さだけではありませんよ」


「え…?」


「No.1でいるための強さなら灰狼や金馬が持っています。何より、colorsは結束力で他をまいてますからね」


「でも…じゃあ、」



必要なのは、何?
オレには何があるの?


そう聞こうとしたオレを、白虎さんは綺麗な笑顔で止めた。
まるで、自分で考えろとでもいうように。

正直いうと分からないし、考えると暗い方へ持っていっちゃうから考えるのも止めようと思う。


けど、でも、
やっぱり強くなりたい、そう思った。



──カランカラン



「……おや、どうしました?」


「ん?」


『あ、あの…総長はいない、んスか…?』


「まだ来てないけど…何、どうしたの…?」


「いってごらんなさい。総長がいないなら副総長に、でしょう?」



白虎さんがそういうと、チームの1人、ソイツは少し口をつむんだ。
困った顔をして、口を閉じたり開けたりを繰り返して。


……オレじゃ、そんな頼りない?うわー…ちょっとだけ、泣けるかも。



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あきゅろす。
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