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カシャカシャと写真を撮って、じゃあ帰りましょうかと宇佐見先輩を振り返る。…あ。
――…パシャ、カシャッ
「…え…?」
「…、…あ、やべ、つい…!いい顔、してたんで…」
「いい顔…なんか恥ずかしいな。でも、今のその目、俺に向けられてたのかと思うとゾクゾクする」
「へぁ!?ぞ、ゾクゾクって…人変わってますよ!!」
「…ふふ、その写真もまた、見せてね?」
振り返ったら、なんともいえない憂いを帯びた顔で校舎を見てる宇佐見先輩がいて、思わずカメラを構えて写真を撮った。一瞬で元に戻っちゃったけど、こう…ちゃんと写真撮ったことに優越感感じるよね。僕しか知らない顔!みたいな。
しかし僕、どんな目をしてたんだ。
「帰ろうか、伊織」
「ぜひその言葉は理央に…!でも今日は1日ありがとうでした。おかげでいい写真、撮れましたっ」
「ううん、あ、…大河たちには内緒ね?ふふ、あの書類のこと自体、知らないから」
「…え゙」
独断ですか!おかしいと思ったよ副会長がサインしたのでもいいのかなーってさぁ。ま、おかげでお昼奢ってもらえたし車も使えたし…しょうがないよね、うん。さーてあとはこれを現像するだけだ。
そうだこのまま夕食を誘って理央呼んで僕ドタキャンしてこっそり観察しようかなハァハァ。た、楽しみ…!
(…ほんと、伊織と1日いれるなんて最高の日だったよ。ふふ、写真楽しみだなぁ)
終わり!
リクエストありがとうございました。
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