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『ハワイかぁ…いいなぁハワイ』
きっかけは、この僕の一言。
テレビで芸人たちがハワイロケにいってて、素直にいってみたいと思い、ついこぼしてしまった一言だ。まぁでも、国内旅行でさえそれ相当のお金がかかるんだから、海外旅行なんてもってのほか。
ま、死ぬまでにいけたらいいかなーぐらいに思っていた…のに。
金持ちがバカなのか北斗がアホなのか。僕は今、ハワイにいます。
「なんで、なんでどうしてこうなった?」
「香澄がいきてぇっていったんだろ?車を待たせてある、いくぞ」
「ちょ、まっ、待ってよ北斗!」
知らない土地に1人にしないで!ってゆうかね、飛行機、あれ多分ファーストクラスだったよ。
すげー広かったし豪華だったし…いくらなんだろ。
ちょ、なんか怖いっ!
「ってリムジン…!?」
「ホテルも最高級のホテルのスイートを用意した。いって驚くなよ」
「あ、はは…北斗さん、ちなみに今回の旅費はいくらでしょうか」
「は?…気にすんな。俺が出したくて出してんだ」
いやいやいや気にするでしょ!
僕的にはこの分借金増えたようなもんだからね!
今順調に返してってるっていうのにさぁ…ファーストクラスにスイートルーム…これだけで100万とかいきそうだ…。
「ち、ちゃんと返すから足しといてよ?」
「はぁ…萎えることをいうな。まぁだが、そこまでいうなら…」
「…?」
「…今日の夜にでも、それ相応の "働き" をしてもらおうか。なぁ香澄?」
「はたら…、っまさか、ええ、エッ…チで返せとかいうんじゃ…!?///」
「俺は何もしねぇ。香澄がやってくれりゃ、旅費はパァにしてやる」
ニヤリ、といんやらしい笑みを浮かべてメガネをクイッと押し上げた北斗。顔が真っ赤になったのが分かった。いや、今はもはや、その、セックスで返してってるようなもんなんだけど。
いやでもさぁ!
「…ふっ、冗談だ冗談。これはプレゼントだから、楽しんでくれりゃそれでいい」
「う、うぅ…ちなみに何泊の予定なの?」
「一週間だ。本があるから絶対いきたいとこチェックしとけよ」
「…はい…」
一週間…100万以上、だね。これは…僕が楽しんでチャラになるような金額じゃないでしょ。でも絶対借金には足してくれなそうだし…うあぁ゙考えたくないよぉっ!
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