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『どこ、行けばいいのかなぁ…?』

「アリスはどこに行きてぇんだよ」

『んっと…ん?どこでもいいのかなぁ…?』

「なら行きたいとこへ行けばいい。だが…久さんならあっちだ」

『ほんとっ?』

「何が?」

『久先輩…っ』


アリスが期待した目で見てきました。
チェシャ猫は何だかそれが気に入らず、わざと意地悪なことをいってかく乱させます。


『も…十夜のケチー!』

「ケッ!?…悪かったな」

『あ、あっ、消えちゃヤダ!とーやぁ…』


くるくるとチェシャ猫は消えてしまいました。
アリスは涙ぐみながら適当な道を進んで行きます。

するとお家が見えてきました。


『わー変なお家!』

「早くお茶を用意してくれよ」

「またローズティーか?俺が?」

『たっちゃん!京ちゃーんっ』


愉快な曲が聞こえてきます。
そこではお茶会を開いている帽子屋と茶色のウサギがいました。


「アリス!よく来たな」

「参加してくだろ?お茶出すよ」

『あ、ありがとうっ。何かのパーティー?』

「「アリスに会えたことを祝って」」

『ひゃっ///』


2人がアリスの頬にチュッとキスをしました。
それを見ていたネズミは顔を赤くします。


『えっ、わ、元先輩!み、見てたんですかっ』

「あ、言わへんから…僕は向こう行ってるさかい…」

「アリス、ほらお茶」

「スイカにトマト、イチゴ、リンゴ……食べるか?」

『赤いものばっか…』


イカレタ帽子屋は赤色が大好きです。
アリスは促されるままイチゴを食べました。


「うまいか?アリス」

『おいひっ。甘いっ』

「「良かった」」


「っ…くそ、遅刻じゃねぇか!!」

『んぐっ、久先輩っ!』

「久さんがあんなに急いで…珍しい」

「あ゙?邪魔すんな」


慌てていたウサギは、そのまま行ってしまいます。
アリスも慌てて後を追いかけました。


「アリス!待ってるからな」

『うん、ちょっと行ってくるー!』


ウサギが消えていった方へアリスも走ります。
ですが…よく分からない森へ迷い込んでしまいました。


『怖いよっ…もう帰りたいよぉ』


タルジーの森にはメガネのような鳥や、変なカエルなどがたくさんいます。

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