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早速食べて飲むことにした。
といっても俺は、嬉しそうにしている香澄をツマミに、チビチビと白酒を飲むだけだ。
香澄はあられを数個食べ、そして白酒へ手を伸ばす。
一気に飲んじまったから注いでやれば、それもすぐ飲んで……その繰り返しは、もう何回したか。
飲むペースも早く、恐らく酒にも慣れてないはずだが…。
「ン…ふぁ…」
「……大丈夫か?」
「らい、じょーぶれす」
「……っ、///」
なんだ、コイツはっ!!
酔ってる…のはいいが、色気がハンパねぇっ。
顔は真っ赤になり、瞳はトロンととろけて潤んでいる。
ほんのり開いた口からは舌がチロチロ見え、呂律が回っていない。
体も揺れてて逆にそれが…可愛い。
「酔ってるだろ、もうやめとけ」
「っ…やぁ!のろ、かわいたのぉ」
「はぁ…水を持ってくるから」
「うー…」
ヒック、としゃっくりをあげる香澄の髪を撫で、甲斐甲斐しくも水をとりにいく。
だが戻ってきたとき、こともあろうか香澄は白酒のビンから直接酒を飲んでいた。
マズい。
いや、それはさすがにヤバいだろ。
「おい、やめろ香澄っ」
「んんぅ、やぁぁーっ、もっろ、のむぅっ」
「っ…水、持ってきたから」
「やぁ」
──プイッ
「……はぁ、わかった。じゃあおねだりしてみろ…そしたら飲ませてやる」
……水を、だけどな。
だが香澄は酒をくれると思ったのか、いつもは嫌がるくせにソロ…ッと顔をこちらに向け、小さく頷いた。
それだけで崩れ落ちそうになる理性。…よく保った。
酔ってる香澄がどう行動に出るか少し楽しみにしながら見ていると…覚束ない足取りで俺の膝を跨ぎ、向かい合わせに座ってきた。
ち、近い…。
「はぁ…ン、かすみね、もっろのみたぁの。いっぱ、かすみにちょー…らいっ?」
「っ──!///」
「ほくとぉ?いったお、ちょーらいよぉ」
「あっ、…あ、あ…」
漏れる熱い吐息、
舌っ足らずな喋り。
何より酔っていても体が覚えているのか、"誘う顔" をしていた。
真っ赤な顔で上目遣い気味に俺を見上げ、撫で声を出す。
下品だろうがなんだろうが、下腹部直撃だ。
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