4 紅葉はパァッと笑顔に戻りながら、ぬいぐるみを抱くようにギュムっと抱きしめた。 「きゃはは、ふわふわ、なのっ」 「っ…写真撮っとかな…!」 「わかちゃ、かわい?」 「かわええでー最高や紅葉!笑って笑って」 「にゃはー」 …それはもう、嬉しそうに。こちらがとろけてしまいそうなほどの笑顔に、若葉はシャッターを押すのも忘れ、その場に惚けてしまった。その間にモルモットが抵抗を見せ、紅葉の腕から逃げていく。 だが紅葉はそれを追わず、小さな手のひらを振ってバイバイをした。それからヤギにエサをやり、動物が一緒に写るプリクラを撮って家へ戻ることにする。 「すぅー…すぅー…」 「……ふっ…次は水族館、連れてったるさかいね…」 大きなトラのぬいぐるみを抱いて寝る紅葉に、若葉はいつになく穏やかな表情を見せた。運転する車は紅葉のために安全運転。 今日は、とても楽しい夢が見れそうだ…。 (きゃーふふっ、みんな、なかよしさんなの!) (あぁああかわええで紅葉っ) END リクエストありがとうございました。 [*前へ][次へ#] [戻る] |