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『それじゃ足りないんですよ。毎日若の素敵なお姿を見ないと足りな、』


『っ…雅さんここにおったんか!ってまた理人に電話しとるん!?』


『……ええそうですよ?だから少し、黙りなさい』



お、飛沫か?
……可哀相に…あっちに行ってから毎日のように雅から電話がかかってくる。

始めは夜だけだったが、この頃は昼間も。どうやらあっちでの仕事サボってしてるらしく、よくこうして飛沫が乱入して……うん、イジメられんだ。


すまねぇな、飛沫。



「……はぁ、分かった、俺も早くお前に会いたいと思ってる」


「『……え、』」


「だから仕事はキッチリこなせ。飛沫やそっちの組に迷惑かけんな。……って毎回いってるだろ」


『ええ、それが聞きたくて電話してるというのもあるんですけどね。では、こちらの組員の "躾" の時間ですので。くれぐれも手は出さないようお願いしますよ?周りにいる害虫たちさん』



──ブツッ



……虫けらから害虫…あのクリスマス以来こいつらへの態度が急変したんだよな。

始めはクズ、だったか?
もう注意すんのもめんどくせぇよ。



「……そういうことだ。家はムリ…だが、どっか暖かいとこにいきてぇな」


「ぁ…え、じゃ、どっかお店入ろっ?」


「いーねー暖まりたいー」


「「さんせーい!」」


「………内緒、で…」


「そうだな、ここは寒い」



本当は参拝したら帰るつもりでいたんだが、俺も甘いな。
もう少しぐれぇ一緒にいてもいいかもと思い、場所を移動することにした。


俺の周りは常に騒がしく、だがおかげで心はあったけぇ。
だから、ついでに体も暖まるまで一緒にいてやってもいいかな…とか思った。



「まーお前らのおごりだけどな」


「「当たり前(だ)」」


「ククッ、んじゃ、行こうぜ」



どんだけ俺のことが好きなんだ、とか失礼なことを思ったが、心地がいいから何もいわないでおく。

気持ちはイタいほど伝わってくるが、もうしばらく、このままでいさせてくれよな…。



END!
リクエストありがとうございました。

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あきゅろす。
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