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Menu:Lunch 〜混合〜
あるこう、あるこう
トリップして数日。
一向に帰れる兆しが見えません。
ままんやおばあちゃん、弟が心配です。



「ご飯が出来ましたよー」



菊さんが台所から顔を出す。
今日は和風ハンバーグか。美味しそう・・・。
ご飯やほうれん草のおひたしなどが食卓に並ばれる。



『「いただきます」』



私達は会話を楽しみながら食べていった。
・・・・・・はずだった。



「きくぅうううううう!!」



中庭の方から菊さんを呼ぶ声が聞こえたのでみると、アメリカ人・・・アルフレッドさんがいた。



「あなたはまた中庭から・・・玄関があるのでそちらから来てくださいといっているでしょう?」

「いいじゃないか〜!
俺はこの中庭から入る方が広々としていて入りやすいから好きなんだぞ!」

『・・・・・・』



居間のふすまから少し顔を出してみる。
菊さんとは本当に反対な性格してるよね・・・アルフレッドさんって。
金髪だし背が高いから、背が小さい私からアルフレッドさんをみるとちょっと怖い。



「お、ヘイ!さよ!」

『へ、へい・・・』

「そんなところにいないでこっちにきなよ」



見つかったぁあ!
そう思いながら、来いといわれたので致し方なく向かう。



「本当に小っさくて、キュートなんだぞ!」



むぎゅーっとぽっぺをすりすりされながら抱きしめられた。
なにこの人、パワーはんぱないよ!
どこぞの幸村さんみたいなパワーSの力の持ち主じゃないのか!?



「さよさんが死にかけてます!
放してあげてください」

「Oh!ソーリーなんだぞ」



力がゆるくなった、でも放さない。



「アルフレッドさん・・・」

「いいだろう?菊は食事のときも寝るときも一緒なんだから。あ、風呂も一緒じゃないだろうn」

「一緒じゃないですよ!」



ちなみに寝るときに一緒なのは強制です。
居候の身なので・・・反抗はせず。



「あ、さよから美味しい香りがするんだぞ」



ここかなっ、ここかなっとアルフレッドさんが鼻を押し付けながらくすぐってくる。
くすぐったくて思わず笑ってしまう。



「やっぱり君は笑顔が一番キュートだぞ!
あー、持ち帰りたい」

「ダメですよ。私のさよさんですから」

「さよは皆のなんだぞ!」



なにこの日米、喧嘩起こしそう。
私の為に、争わないで! だなんて恥ずかしい事いえないし・・・あ、こうやって言おうかな。



『あ、アルフレッドさん・・・ご飯食べたいです』

「うん? 食事中だったのかい?」

『はい』

「なるほどね、どうりで君からハンバーグの香りがすると思ったよ」

「貴方の鼻はどうなっているんですか」



そのあと、アルフレッドさんはお腹がすいたらしく、ちゃっかりごちそうをいただいて帰っていった。



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あきゅろす。
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