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Menu:Lunch 〜混合〜
夜空を照らす月明かり
休日、私は菊さんと一緒に茶道教室へ来ていた。
菊さんは茶道教室の師範で週に一度、教室を開いているらしい。
やばすぎだねぇ。
とりあえず、なれない和服に身を包み出かけた。



「あぁ、さよさん可愛すぎます!さすが俺嫁!」



誰かこの変態を止めてください。
朝早く起きたのに「教室が開くのは10時ですからそれまで写真を撮らせてください」だなんて・・・。
私、居候の身だけど怒っていい? 激おこOK?



結局私は怒らず10時ギリギリまで撮影して、今日いらっしゃる生徒さんのことを少し聞いてスタンバイした。



「先生、こんにちは」



10時ジャストにきたのはウメさん。
今年で70歳のおばあちゃん。



「こんにちは、ウメさん。
きょうもいいお天気ですね」

「あら、可愛らしいお人形さんだこと」

「さよ、ご挨拶なさい」

『本田さよといいます』

「まぁ、なんて礼儀正しいのかしら。
さすが先生のお子さんねぇ」

「それほどでもないですよ。
さよ、和室へ案内しなさい」

『はい』



先ほどまでのオタクな菊さんはどこへやら。
さわやかな好青年になっていた。

あらあら、と着いてくるおばあちゃん可愛いなぁ。



『こちらです』

「ありがとう。えっと、さよちゃん、かしら」

『はい、そうです』

「お菓子、食べない? 」

『いただいてもいいのですか? 』

「えぇ、もちろんよ。はい、どうぞ」



私はおばあちゃんから黒糖のど飴をもらった。
こういうアメ嫌いじゃない、むしろ好き。



『ありがとうございます! 』

「いいのよ。そんなに喜んでくれるなら私も嬉しいわ」



ふと、廊下からみしみしと音がする。
菊さんが、生徒さんを連れてきたようだ。



「こちらでお待ちください」

「はい。では失礼して」

「さよじゃないか? 」


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あきゅろす。
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