Menu:Lunch 〜混合〜
歌声響く痛みの塔
ゆきちゃんはそれからも度々いじめられた。
人気のない場所で、あの子達に。
そのたび、私はゆきちゃんを助ける。
だんだん私はゆきちゃんとともに行動するようになり、ゆきちゃんの笑顔が見れるようになった。
だけど、ついにいじめっこたちは動き出した。
先生のいない教室の昼休み。
わたしはいじめっこは人気のいないところでゆきちゃんをいじめようとするから教室では大丈夫だろうと甘く見ていて、ゆきちゃんを残し図書室へ行ってしまった。
本当に詰めが甘かった。
休みが終わり帰ってくるとひそひそとクラスがささやきあっている。
嫌な空気だ。
そんな空気を察しないのか先生は普通に授業をすすめる。
いらいらしてしまう・・・。
授業が終わり、ホームルームも終わると先生はすぐ教室から出て行ってしまった。
すると・・・・・・
「きゃっ! 」
ゆきちゃんは誰かに倒された。
クラスの一部は、つぎつぎにゆきちゃんに向かってものを投げたり、殴ったりした。
ほとんどはその光景を見ていた。
『いやっ、やめて! 』
私は守るためゆきちゃんの体を抱きしめた。
教科書、えんぴつ。色んな物がとんできた。
『やっぱね、さよ。
あんたあの日この子をかばっちゃったんだ』
かのんちゃんが私に声をかけると、ものは飛ばなくなった。
「なに、そんなにあたし達の遊び相手になりたいの? 」
背中を蹴られた。少し、いやかなり痛い。
『あのさぁ・・・おかしいんじゃないの?
頭沸きすぎ、きもいなぁ』
「はぁ?」
虚勢をはって少し声も大きくしていってみる。
内心は怖くてたまらない。
『こんなことして何が楽しいわけ?
ねぇ、ゆきちゃんがあなたに何をしたのよ、なにもしてないじゃんか』
「うるさいわね、偽善者」
『・・・・・・とりあえずみんなちくるわ』
「はぁ?」
きました、本日二度目ですね!
もう自分のテンションもおかしい。
『いままでのこと全部先生に言うね。
あなたのやってることは間違っているもの』
ゆきちゃんと一緒に教室に出ようとした。
すると背後から硬い物で私は叩かれた。
あ、ゆきちゃん、逃げて、逃げて。
視界はすぐにフェードアウトした。
[*前へ][次へ#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!