[通常モード] [URL送信]

text/long
2
「っっっ!!!??」

頬に添えられた手に驚き顔を上げれば眼前にいっぱいのケイト。

悲鳴を上げなかった俺を自分で褒めてあげたい。




(びっくりした、びっくりした、びっくりした!!)
(いつの間に…!?)




「…ハク?」
「っっ」
「なぁ、聞いてる?」

「聞いてる…っけど、ケイト、顔近っっ…」


気付けばおでこがくっつきそうな距離
寝る時だって顔はこんなに近くないから、慣れてない心臓がバクバクいってる
(こ、この近さだと、
ききききき、きす、されそ、う…っ)

「………」


(なななななんてこと考えてんだ俺は!!)
自分の思考にボボボと燃えるように顔が熱くなって、添えられてる手からケイトにバレるんじゃないかと思い、目をギュッと閉じた


「ケイ、ト、顔近いからあの…はなれ、て、」
「…ハク、俺3回くらい話かけてたけど聞いてた?」

「(シカト…!?)いや、ごめん…聞いてなかった、んでごめんだけど、あの、ちょっと離れて」


一度スルーされた言葉をさっきより声を強めに、離れてもらうようにもう一度言った。
…が、一向にケイトが動く気配がない
確実に耳に届く距離なのに

(…?話し聞かなくて怒ってる…?)

というか、ケイトが怒るなんて事あるのかな?
産まれてこの方ケイトが怒る姿なんて見たことがない。
だからこの沈黙が少し怖い


おそるおそる目を開けると同時に、ケイトが口を開けた。



「ハク、キスしようか?」




その瞬間、時間が止まった






[*前へ][次へ#]

10/16ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!