text/long 2 「っっっ!!!??」 頬に添えられた手に驚き顔を上げれば眼前にいっぱいのケイト。 悲鳴を上げなかった俺を自分で褒めてあげたい。 (びっくりした、びっくりした、びっくりした!!) (いつの間に…!?) 「…ハク?」 「っっ」 「なぁ、聞いてる?」 「聞いてる…っけど、ケイト、顔近っっ…」 気付けばおでこがくっつきそうな距離 寝る時だって顔はこんなに近くないから、慣れてない心臓がバクバクいってる (こ、この近さだと、 ききききき、きす、されそ、う…っ) 「………」 (なななななんてこと考えてんだ俺は!!) 自分の思考にボボボと燃えるように顔が熱くなって、添えられてる手からケイトにバレるんじゃないかと思い、目をギュッと閉じた 「ケイ、ト、顔近いからあの…はなれ、て、」 「…ハク、俺3回くらい話かけてたけど聞いてた?」 「(シカト…!?)いや、ごめん…聞いてなかった、んでごめんだけど、あの、ちょっと離れて」 一度スルーされた言葉をさっきより声を強めに、離れてもらうようにもう一度言った。 …が、一向にケイトが動く気配がない 確実に耳に届く距離なのに (…?話し聞かなくて怒ってる…?) というか、ケイトが怒るなんて事あるのかな? 産まれてこの方ケイトが怒る姿なんて見たことがない。 だからこの沈黙が少し怖い おそるおそる目を開けると同時に、ケイトが口を開けた。 「ハク、キスしようか?」 その瞬間、時間が止まった [*前へ][次へ#] [戻る] |