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花嫁修行?(紺)




「紺ーお腹空いたー何か作って〜」
「はあ?何で俺が」
「だって紺料理上手いし、美味しいし?」
「お前…一応女なんだから自分でやれよ」
「無理無理!私卵焼きしか作れないもん」
「じゃ俺が教えてやるよ、こっち来い」





そんな流れでキッチンに立っている私。


紺が何やら色々材料を持ってきて、じゃがいもやらにんじんやらを渡してきた。
どうやらカレーを作るようだ。

「ほら、切り方は分かるか?」
「そのくらいできるよっ」

とは言ってみたものの、包丁を握った事が無い私に出来るわけがない…
とうとう私が指を切りそうになっているところを見かねた紺は私を覗き込んできた。

「無理すんなよ」
「無理してないっ」
「出来ないなら最初から言えって」

「…すみません出来ません」

こんなに料理音痴だなんて、カッコ悪いところを見られてしまった。
ましてや何年も想いを寄せている相手に。

「しっかり見てろ」

そう言うなり、紺は包丁を持つと手際よく材料を切っていく。
あまりに料理をする男が格好良くて、私はつい惚れ惚れしてしまった。

「何だよ?」
「いや、紺板前っぽいなーって」
「カレー作ってんのにそりゃないだろ」

お互いにはははと笑うと、紺は急に切っていた手を止めた。

「なあ、ооо」
「うん?」
「俺んとこで暮らさねえか」

「…ぇえ!?」

思わず声が裏返り、笑われると思って紺をちらっと見る。

「今のってプロポーズ?」

たけど紺は頭を掻いて「やっぱ柄でもねえよな」と言って、そそくさとまた材料を切り始めた。
もしかして自分で言っておいて照れてる?

「こ、紺と一緒なら良いよ!」

私の言葉に紺の動きが止まった。

「本当に俺で良いのか」
「私、紺の事大好きだよ。紺じゃなきゃ嫌だ」

私も真剣に思いを伝えた。

「さんきゅ、ооо」

そう言って紺は私を抱きしめた。

「料理いっぱい教えてね」
「おう」





END



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