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3-3
「では、シャン=ダムド。商談に移ろうか。」


マチとのやり取りを見ていたクロロが声をかける。
自分の名前を知っていることに驚いたシャンが、そのまま驚いた表情で話す。

「あら?私名乗りましたっけ?」
「ダムド商会トップの名前くらい覚えている。」

「ああ、なるほど。」

納得したようにポンッと手を付いた。
「それと、いつまでその気持ちの悪い言葉遣いを続ける気だ。先ほどみたいに話せばいい。」
「そういう訳にはいきませんでしょう?トップが商談でセルク語で話してどうするんですか…と言いたいとこやけど、取引相手がええってんねんからええわな。」

仕事口調で話していたシャンが、もともとのセルク語へと崩す。手を頭の後ろで組んで、一気に態度も崩したシャンをクロロは笑う。

「ああ。やはりセルク人か。」
「うん。」
「変わり身が上手いものだな。」
「誉め言葉と取っとおくわ。」
「誉めてるんだ。」
「おおきに。んで、今日の品やねんけど……」

そこまで言うとシャンは止まる。
武器というからには武器を使う者がいないと意味がない。コレクション的に集めている者でももちろん構わないが、とりあえずどのくらいの人数が必要としているかがわからなければ、商談にならない。

「その前に、この中で武器使う人どんだけおんの?」

シャンに問われ、そうだなと団員に手を上げさす。上げたのはクロロ、隣で立ってシャンを睨んでいたフェイタン、クロロの後ろで待機していたパクノダ、シャンの肩を押さえているノブナガ。
思ったより少ない。まあ、全員念使いだから仕方ないかと残念に思う。

そして、もう一つ質問をする。

「じゃあ、コレクションとして武器集めてる人は?」

この問いにはほぼ全員が手を挙げる。その結果に笑う。
「さすが美術窃盗団やなぁ〜。コレクション、骨董品、唯品とかの需要が大半やな。」
今日、何が入ってたかなぁとポケットを探る。そんな小さいところに何が、と周りが見守る中、机の上に並べられた商品の数は有に30種を超え、思ったよりたくさんの物が出てきて驚く。
だが、全て実体ではなく念で作り出されたものだった。シャンを殺気が取り囲む。馬鹿にされてると思ったのか。どうやら天下の幻影旅団にも短気な者がいるようだ。


「あの〜あんまり殺気飛ばさんでくれへん?
これは念で作り出したものやけど、実際のもんと質感その他すべて同じ。気に入った商品があれば手に取ってもらってかまわへんで〜。後日ちゃんと本物届けに来るから。」


本物いっぱい持ち歩いたらしんどいやろ、と笑う。
そりゃそうだと後ろでノブナガが言った。




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