閑話 ともだちできるかな
「余裕でした」
「くそっグリフィンドール爆発しろ」
「なんでよ。そっちだって友達出来たじゃん」
「一ヶ月かけてひとりだけですけどね」
「一人でもいて良かったよ、正直スリザリンは無理かと思ってたもん。卒業するまで針のムシロかと」
「まぁね…。こっちは黄色人種だし、孤児院出身じゃ血筋は底辺も同然だし。あと保護者がダンブルドアっていうのも、スリザリンとしてはキツいなぁ」
「グリフィンドールではどれもいい方向に働いたけど、スリザリンだと真逆だよね。そんなひどい条件でよく仲良くしてくれる子見つかったわ」
「ほんとに」
「何度か見かけたけど優しそうな子だったっけ。実際どんな子?」
「優しいっていうかおおらかだな。家は純血なんだけど、入る寮がみんなバラバラなんだって。両親はレイブンクローとハッフルパフで、祖父母もバラけてるって言ってた」
「へー、おもしろい家!だから純血主義じゃないのかぁ」
「多分。…ていうかさ、その子見てると思うんだけど、寮の組分けってやっぱり良くない気がする」
「そう?グリフィンドールなかなか楽しいけど」
「11歳に混じって楽しんでるなよおい」
「冗談はさておき。そうね、似た者同士固めて集団つくるってあんま良くないよね」
「そうそう、基本的に考え方が似てるからお互い肯定しかしないし」
「そんで助長しあって、それが一番悪い方向に向かっちゃうのがスリザリンでしょ」
「反論でけへん」
「こんな狭い環境で7年も過ごして、ちゃんとした社会人になれるのか心配です」
「寮分けする目的が、寮で競わせて高め合うとか管理しやすくするってことなら、単に人数で分ければいいじゃない。その方がいろんな人間と交流できるじゃない…。組分け帽子いらんわ」
「人数で分けた寮だったらあんたももっと友達できたろうにね」
「組分け帽子爆発しろ!ホグワーツの創始者4人は何考えてんだ!」
「この少子化の時代にこんな教育してるんじゃ、魔法界の消滅も遠くないなぁ」
「魔法界おわた/(^O^)\」
「まぁスリザリンで友達たくさん出来ちゃったら闇陣営に囲まれたも同然だし、あんまり仲良くなるのも危ないんじゃない?いい子と友達になれて良かったじゃん。がんばれスリザリン」
「うっす…。勇猛果敢(笑)なグリフィンドールは安全第一でね」
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