100929 泣かない没
「え?合宿?」
「そ。まぁ忘年会みたいなもんだな、今年もお疲れ来年もよろしくって」
「だから真冬に合宿…。寒い、絶対寒いですって」
「結構イイとこ行くから楽しみにしとけよ。で、お前どうせ北央の伝統とかいまいち分かってねーだろ?ちょうどいいから教えてやるし、運営手伝え」
「…い、いやいや。そんな無茶な、ヒョロくんにお願いした方が仕事早いん」
「まず日程調整からな」
「ガン無視…!」
かるたの伝統にしろ北央学園の伝統にしろ、経験者なら何となくわきまえているようなお決まりイベントにさっぱり通じていない名前は、とりあえずあっさりと須藤に捕まった。
嫌々ながら一つひとつ仕事を聞き、取り組んでいく。部内で直ぐに回す連絡、日程決めの留意点、親御さんへの手紙。
テキパキと進めていくその姿を見ていると改めて思うものがあった。
「須藤先輩てやっぱ部長なんですよね…」
「なんだよ今更」
「………」
「…何?」
「なんでも」
そして来年には卒業するんだ。
ため息をついて引き続き資料づくりを始めた名前に、須藤は部屋割りの紙を突きつけた。
「何でもいいけど、お前の部屋俺の隣だからな。素直に休めると思うなよ」
ドSめ。
名前は笑った。
泣かない
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二人ともあっさりしすぎてるなということで没バージョンでした。
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