午睡


定められたルールさえ守れば、魔法の使用は授業外でも可能。
例えば昼休みなんてのは絶好の機会なわけで──




「"コームアックス"!」

「うお、っと!」

「…行け、指揮紙」

「げっ目隠しはヤベぇ!(エムゼロ!)

「やっとプレート出したな九澄!"クイックマグネット"!」

「!? そんなのアリかよ伊勢!プレート奪られたらいくら俺でも…」

「よし、今だ!愛花っ」

「うんっ!"ボイスワープ"…(すぅーっ)」

「あっ、あの大技か!?待った柊、早まるなぁー!だって次の授業は…っ」











「なんだ、分かってるのか」



一人魔法特訓を眺めていた名前は呆れたように呟き、サボテンに水を注ぎきったペットボトルを置いた。
持っていた数枚の封筒をパッと宙に撒いてすぐにプレートを放り込む。



「"風の便り"───」



***



バタバタと芝生に倒れ伏した仲間を全員木陰に引き摺って運び、名前はこれで良しと汗を拭って再び腰を下ろした。



「まったく…体育の前に体力削るなよなー」



しかも今日の体育は魔法使用可の班対抗戦。優勝すれば各員200ポイントが貰えるというのに。



「…ま、準備運動ってことでいいか」



そうして名前は必ず目が覚めるよう魔法をセットし、気持ち良い風に満足気に目を閉じた。



午睡





(499字)
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祭り作品ラストー!遅くなってしまって申し訳ありません…
作中のサボテンはネムネムサボテン、"風の便り"で催眠ガスを運んで眠らせたという話でした^^
多分この後彼らが寝てるところに柊父が通りかかったりして「愛花!名前!そんな無防備に男共と寝てるんじゃなぁぁい!」とかってなるんだと思います´`*

「エムゼロの6班との友情モノ」をリクエスト下さったあなたに捧げます^^*
祭りへのご参加、誠にありがとうございました!




あきゅろす。
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