僕と欠片と涙の探しモノ
其の子の名前.6
もしかして、こう言うのを"友達"と言うのだろうか。俺には全く分からない。
《トモダチ》なんて言う存在が居なかったから…。きっと綱吉や山本や獄寺達の様な奴等を"友達"と言うに違いない。
俺もこんな《トモダチ》が欲しい…。
「お前はもうツナの友達だろ?」
「リ、リボーン!?」
『何時の間に…』
「よう、小僧」
「リボーンさん…」
てか、コイツ…、また読心術を使いやがったな。本当、プライバシーってもんがねぇのかよ…。
まぁ、リボーンの気配があった事には気付いてたけどな。←(おい by作者)
『そんな訳ねぇだろ?綱吉には山本と獄寺が居るじゃねぇか。第一俺は…』
「何言ってんだ、お前が日本(ジャポーネ)に来た理由は知ってるが、お前のもう一つの《任務》でもあるだろ?」
「さっきから何の話してんだよ、リボーン??」
『ん?何でもねぇよ。気にすんな』
「えっ…うん」
何の話をしてたのかは気になるけど、慶君が悲しそうな顔をしていたのを見てしまったから、俺は何も言えなくなった。"友達"がどうのこうの言ってたけど…。
『てか、何時の間に昼休み?』
「あ、全然気付かなかった…」
「だからか…さっきから腹減ってたのは」
『じゃあな』
「えっ?何処行くの?」
『食堂に昼飯食いに行くだけだけど?』
なんだ?綱吉の奴どうした?俺は唯、普通に昼飯食いに行くだけ何だけどな?
「そ、そうなんだ…」
『そうか…』
本当に変な綱吉。何であんなに不安そうと言うか、悲しそうとか…なんて言うか…本当、どうしたんだ?綱吉の奴…。
あれから俺は、食堂に行かず(弁当持って来てるから行く必要がねぇだけ何だどな。)何か静かな場所で一人弁当を食っていた。
そしたら――彼奴が来た。
「やぁ、慶」
『ん?なんだよ、雲雀。』
「僕は、見回りしてただけだよ。」
『あっそ』
「慶こそ、沢田綱吉と一緒じゃないんだね」
『あぁ、まぁな』
まさか、こんな所で雲雀に会うとは…思ってなかったな…。
「一人?」
『見て分かんだろ?』
「そう。なら丁度いい、ちょっと来なよ」
『はぁ!?ちょっと待て!まだ、昼飯食っt…』
「何?文句でもあるの?」
『………分かったよ』
俺は仕方なく弁当箱を片付けて、雲雀に何処かに首根っこ(正確には襟元)を引っ張られて行った。何で俺がこんな事に…。
―応接室―
『応接…室…?こんな所あったのか?』
「まぁね」
『そうか』
なんか、豪華な部屋だな。普通の教室と全然違うし…、てか塵(ちり)一つねぇし。なんなんだよ、この部屋…
「慶」
『なんだよ…』
「君…唯者じゃないね」
『はぁ?』
「だから…」
雲雀の奴…なんか知ってんのか?ハハッ、そんなまさかな…、雲雀が知ってる筈がねぇ。俺の情報は絶対に誰にも知られる事は無い。
九代目にそうしてもらったんだからな…
「慶、昔僕と何処かで会った事ない?」
『はぁ!?何言ってんだよ…会った事ある訳ねぇだろ?』
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