キセキの秋桜
3
あれから、部屋に戻り寛ぎながら一人傷の手当てをしていた。
「これ、傷痕(きずあと)になるかな……」
(おかずが無かったのって、やっぱり気のせいじゃない気がする……)
手当てをしながら何度も夕食時の事を考えみるが、答えは同じで理由が分からない。それに加え、ビアンキに睨まれた事も不思議で仕方なかった。
「……。
(ママもビアンキさんも私がイジメられてるって知ってるのかな? でもママ達は知らない筈じゃ……)」
コンコン
ガチャ
「手当てしてんのか?」
「リボーン君。如何したの?」
「此れを渡そうと思ってな」
「?」
空の部屋を訪れたリボーンが珍しく心配そうな顔(ポーカーフェイスなので分かりにくいが)である物を渡しに来たと言う。絆創膏や消毒液など救急箱にしまい元の位置に戻すと、座っていた場所に座り直した。
「何を渡しに来たの?」
「此れだ」
「!? こ、此れって……拳銃!!??」
「そうだぞ」
「こ、こんなの要らないよ!! 私使い方知らないし!」
「護身用に持っとけ。使い方と……色々ネッチョリ教えてやるぞ」
「ね、ネッチョリヤダーーーー!!!!」
……と、そんなこんなで数日間リボーンにネッチョリ色々と教えてもらったのでした。
教えてもらった事で、自分の運命がガラリと変わってしまう事にも気付かずに……。
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