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キセキの秋桜
27


※並盛の人達(守護者達)とキセキ達とヒロイン達は中学生ですが携帯持ってます。




(メール? 誰?)




スクールバックの中で携帯が鳴っていたのは、空のものでメールだった。さっき迄(まで)の空気はメールが来た事によって若干和らいだ気がした。




「っ、」

「此れですか?」

「……。」

「無理はよくないです」




携帯を取ろうと、起き上がろうとするも昼間雲雀にあちこちフルボッコされた時の痛みで起き上がる事が出来ず、ソファーの上で苦痛で顔が歪む。そんな自分に情けなさと苛立ちに内心盛大に舌打ちをした。

それを知ってか知らずか、黒子がスクールバックから空の携帯を取り出し渡した。少し不服そうな顔で携帯を受け取る。




(……お兄ちゃんとリボーン君からのメールか。ハッ、心配してるフリ? それとも自己満足?)




「メール〜? 誰から?」

「関係無い」

「誰だ?」




ヒョイ




「返せ」

「嫌だね」

「峰ちん、大人気ないよ〜」

「うるせぇよ」

「っ、返せバカッ!! ──っ!!」




メールの受信画面を見ていた空に紫原が声を掛け次に青峰が声を掛け、受信画面を見ていた空の携帯をサラリといとも簡単に奪った。紫原に大人気ないと言われた青峰は、若干キレ気味に言葉を返すのと同時に空が自分の携帯を取り返そうとした時、身体中に走る痛みと呼吸困難になりそうになり、立ち上がり掛けた状態のまま床に勢い良く倒れた。




「大丈夫ですか?!」

「はっ、ぅ、」

「大丈夫……では、なさそうッスね……」

「もう、青峰くんが余計な事するから!」

「俺のせいかよ」

「お前以外に誰がいるのだよ」

「ぁ……い゙っ……」

「痛そ〜」

「救急車を呼んだ」




突然の事にキセキ達は驚きを隠せず、慌ててしまう。それでも赤司だけは、冷静に救急車を呼んでいた。

それと同時に空の携帯に電話がかかって来た。




「? 誰だ?」

「貸して」

「返……せ……」




青峰は待ち受け画面に表示された「お兄ちゃん」という文字を見て首を傾げる。そんな事もお構い無しに携帯を貸せという赤司に空は苦痛と苦しみに耐えながら、携帯を貸せと言った。

この後彼らは、知る事になる。──少女の、知ってはいけない事情と首を突っ込んではいけない裏の世界へと……。




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