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キセキの秋桜
25


「今の言葉は、如何言う意味だ?」

「意味なんて無いでしょ。上辺だけの親切なんていらないって事」




タタタタッ

パアァァァン




「桃井さん!」

「さつき!」

「何言ってるの! 私達が上辺だけの親切で貴女を助けたんじゃない!! きーちゃんとテツくんがどれだけ貴女のこと心配したと思ってるの!!!」

「も、桃っち落ち着くッス!」




ポーカーフェイスな赤司にさっきの言葉の意味を訊かれるがままに答えた空に堪えられなくなった桃井が空の頬を力いっぱいに叩き、渇いた音が響く。一瞬にしてその場がシン……とする。

と……そんな時、一人の笑い声がした。




「……フッ、フフ、フフフ……ハハハッ……」

『!』

「ハッ……此処でもかよ」

『?』

「何もしてないのに、殴られるんだ。信じてないから殴る……まんまアイツらと同じじゃん」

『!?』




ポツリポツリと零す空の独り言にキセキの世代達は、驚きを隠せなかった。殴る・殴られる、信じてない、何もしてない、という単語が聞こえた時、キセキ達は彼女に何かあったのだろうか……と思った。

それに若(も)しかして何か事情があるのだろうか、と思った。




「ハハハッ……ハハッ……」

『……。』




渇いた笑いをし続ける空にキセキ達は各々(黒子、黄瀬以外)の中で不思議な気持ちを抱(いだ)いたのだった。




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あきゅろす。
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