キセキの秋桜
21
「並盛中学 二年A組 沢田 空……へぇー俺達と学年一緒なんスね」
「ボクも驚きました」
「並盛中って帝光中の近くッスよね」
「そうですね」
同じ学年だと知り驚く黄瀬だったが、タメだと知ると少し嬉しくなった(黒子も黄瀬と同じく)。でも、タメだからこそ空の状態は、衝撃以外のなにものでもなかった。
「黄瀬君、兎に角拭いてしまいましょう」
「そうッスね」
あれから二人は空が風邪を引かない様に全身を優しく拭き続けた。途中途中に衝撃があったものの、手を休める事なく拭き続けた。
〜一時間後〜
「全身痣だらけで、歩いてたなんて信じられなんッスよ!」
「辛かったんじゃないですか?」
「辛いってレベルじゃないでしょ!?」
「っ、」
「「あっ……」」
(息しずらそうです、。もしかして……)
(苦しそうッスね。もしかして……)
((骨、折れてる!?))
(だとすると、身体中(肋骨辺り)の痣の説明がつきますね)
(こんなボロボロの状態で雨の中歩いてたって言うんスか!?)
周波数が合っていたのか、黒子と黄瀬は同じ事を考えていた(恐らく偶然だとは思うが)。
この時、黒子と黄瀬の中で何故か空の事を守ってあげたいと思った。
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