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加害的行為勃発中



今日の俺たちは、どうやらついてないみたいです。

グランドの隅で、なにやら言い争う二人を発見。


「…あれは、何してんの」
「嫌いなとこ言い合ってるっぽいよ」
「嫌いな…」
「今日は何が原因?」
「昼休みにさー、泉が呼び出しされたんだよなー」
「こ、こくは く!」
「あー…」
「それ、阿部が見ちゃってたらしくて」
「泉くん、何も言わなくて、あ、阿部くん 怒った!」
「なるほどねー」
「だから阿部午後機嫌悪かったんだ!俺八つ当たりされて大変だったんだよ…!」


はぁ、とため息を吐きつつ、みんなが発端の二人を見る。

…いい加減にしてくれ。
これ、いったい何回目だと思ってんだよ。
お互いが告白される度に、毎回ケンカされてたら、こっちの身が保たない。


「花井、止めてきて」
「ヤだよ!なんで俺だよ!」
「キャプテンだし」
「無理!前に止めに入ったときなんか最悪だったぞ!」
「なんで?」
「ふ、二人して、『黙れハゲ邪魔すんな』…って」
「…変なとこそっくりだからね、あの二人」


泉も、阿部も。
お互い意地っ張りだし。

…早いとこ、言い争い終わってくんないかな。


「腹黒」
「それはお前だろ」
「お前ほどじゃねーよ」
「…すぐエバるよな」
「童顔」
「口が悪い」
「お前のがひどい」
「お前だ」
「お前だろ」
「…そもそも何怒ってんだ」
「は?お前が俺に隠し事すっからだろ」
「はぁ?してねーよ」
「しらばっくれんのか、うわー最悪サイテー、チビのくせに」
「…っ、テメーこっちが黙ってると思うなよ」
「あ?」
「クソ生意気」
「どこがだよ!」
「それから意地っ張りで」
「お前だって意地っ張りだろーが!顔に出やすいし」
「そーゆーとこ大っ嫌い」
「俺だって大嫌いだ!」
「すぐ勝手に思い込むし」
「俺のこと大事にしねーし」
「一人で抱え込んで話してなんかくんねーし」
「っ、さりげなく俺のことわかってますみたいな雰囲気とか出すし…」
「泣くの早いし」
「…泣いてねーよ」
「泣いてんだろ、バカ」


あ、言い争いは、終わったみたいだね。
…言い争い、は。

なんだか俺ずーんと肩が重くなった気がする。
アレだよね、病は気からと一緒の原理。
これから起こり得るであろうことを想像しただけで…うわぁ目眩がする。


「いず、みの…バカやろ」
「阿部」
「なんで、黙ってんだよ…告白、されたこと…」
「見てたのか」
「…っ」
「…こうなると思ったから、言いたくなかったんだよ」
「意味、わかんね…」
「阿部が不安がるからヤだったんだよ」
「…!」
「俺にはお前だけに決まってんだろ、バカ」
「知らねー、そんなの…!」
「わかれ」
「〜っ」
「わかるだろ、阿部」
「…いずみ」
「うん」
「好きだ…」
「俺も好きだ」
「泉が、すげー好き…、好きだ、だから」
「お前のだよ、俺は」
「…うん」


あー、あー、あー!
もうほら!
ケンカがいつのまにかイチャイチャに変わるし!!

目の毒!
ケンカしても結局イチャつくんなら、余所でやって!





的行為勃発中

(被害者俺たち)
(結局いつもこうでしょ!)





―――――
泉阿は似た者カップル!
だとわたしは思ってます←




あきゅろす。
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