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■ 3

「んぁっ!」

自分自身に戸惑いながらも、与えられる快楽に声を漏らす。
いつの間にか、武光の戯れは終わり、両足は慎吾の手に委ねられていた。
そして武光の空いた手が、今度は乳首で遊びだす。
ゆさゆさと地上にいる時よりも長く大きいストロークで、慎吾の肉棒が裕史の中を出入りしていく。
その揺れる身体を受け止めるように前から抱きついた武光が、胸や晒された内股へとしきりに指先を這わせながら、首筋にむしゃぶりついた。

「ふ……ん、……っ…あ…」
「さっきのお礼にいっぱい気持ちよくしてあげますよ、裕史先輩」
「良かったなぁ、裕史」
「いいっ…、もっ……いらなっ…、んっ……はぁっ、あ、つい……」
「そう言わずに、ね!」
「んやぁっ!……もぅ、は、なせぇ…、あ、ふぁ……」

湯の中で抱かれ続ける裕史は、肌を赤く染め、額からは湯なのか汗か解らない水滴が流れ、濡れ髪が肌に張り付き、壮絶な色気を醸し出していた。
熱さに朦朧としているのか、蕩けた瞳は仕切りに虚空を彷徨い、薄く開いた唇から少しでも熱を逃そうと舌を僅かに突き出している。
不意に武光はザバリと立ち上がり、揺れる裕史の首筋を手で撫でた。
そのままつぅーと手を滑らせ顎をすくうように上向かせる。

「裕史」

慎吾の突き上げに苦悶の表情を浮かべる裕史の名をそっと呟きながら身を屈め、唾液に濡れる赤い舌にみずからのそれを絡ませた。

「むぐっ…ん、ぅ……!」

何をされるのか解った時にはもう遅い。
ぞろりと舌同士を擦り合わされ、慌てて引き戻せば、一緒に武光の舌も付いてくる。
顔を傾げ深くあわさる口付けに裕史はギュッと目を固く閉じ振り払おうとするが、すぐに後頭部に廻った手に引き戻され、舌同士が強く絡まり合った。
ちゅぷちゅぷとたっぷりの唾液を掻き混ぜる音が、裕史の脳を耳から犯していく。
咄嗟に沸き上がった嫌悪感は、深まる熱さと巧みな舌での愛撫により徐々に解かされていった。

「ふぅ……っ…、んぅっ、ん……」

いつしか裕史の強く閉じた目蓋は力を失い、そっと伏せられた状態で。
端から見れば、激しい口付けに酔いしれうっとりとしているようにも見えるだろう。
二人のキスに合わせて、慎吾も抜き差しする上下運動から、深く突き刺した状態でゆらゆらと円を描くように腰を廻していた。
時折、触れる背中がビクビクと震え、重なる唇の合間からくぐもった声が漏れる。
すでに武光の手は裕史の後頭部からも顎からも離れているというのに、逃げる素振りもしない。
武光は口腔を舌で嬲りながら、自由になった両手を湯の中に浸け、裕史の肌を撫で擦る。

「…っあ、…んぅ…、っ……」

上向き仰け反る首筋を、口端から溢れた二人分の唾液が一筋、線をつくった。

「……ぁ、はぁっ……」
「裕史、舌出せよ」
「んっ…、ちゅっ…ぅ……んむぅ……ぁ……」

僅かに離れたキスの合間、武光の指示に無意識に従いチラリと覗く赤い舌。
その先端に自らの舌を絡める。
二度目のそれ、今度こそ裕史は逃げずに突き出した舌同士をぴちゃぴちゃと淫らに絡み合わせた。
漏れ出す吐息の中に、鼻にかかったような甘い色が混じっている事を、裕史は気付いているのだろうか。
慎吾はそっと指先を伸ばし、鎖骨まで垂れ堕ちてきた唾液を拭いながら、湯の中でくいっと腰を強く押し上げた。

「あっ!」

深まる結合に身悶えた反動で、キスが解け裕史の短い喘ぎ声が響いた。
それを合図に、再び慎吾の激しい抽挿が始まる。
膝裏を掴む手で湯を掻き混ぜるように裕史の足を好きなだけ揺さぶりながら、自らも湯の中で腰を小刻みに動かした。

「はぁ…ぁ、あっ、しん、ごぉ…、ぅあっ…し、んご…」
「くっ…先輩の中……凄く締まって…気持ち良ぃ……」
「…っあ…、言うなっ…っ、あ、ぅ、あぁぁっ!」

否定しながらも、裕史は己の淫孔が慎吾のモノを絞り上げるように中へと促しているのが解っていた。
解っていても、止められない。
自分ではどうする事も出来ず、意識すればするほど慎吾の形をリアルに感じてしまい、新たな熱に襲われ喘ぐ。
そんな中、さざめく肉壁を振り払うように、慎吾のモノが一気に抜け出ていく。

「あ、あぁー、あーーーっ」

排出感に似た刺激に、止める間もなく嬌声が迸る。
ガクガクと震えながら、身体を支える慎吾の腕に縋り付く。
そして確実に後孔から肉棒が抜け出た感覚に、フッと全身の力が抜ける。
そのタイミングを狙ったかのように、慎吾は再び閉じきる前の入り口へと硬く聳える肉の塊を打ち込んだ。
ずぶずぶ、ずぶ……。

「あ、ぐぅ…、っ、あっ、あっ!」

大量のお湯を伴い潜り込んだモノが、焼けるような熱を狭い胎内に溢れさせる。
そのままグプンと一番深い部分を先端で叩き上げ、ぎゅっと瞬間的に絞ってくる内壁を再び引き剥がすように身を引いた。

「ぁ、あぁ……ん、ぁはぅっ……」

今度は抜け落ちる前に、胎内へと戻す。


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