REBORN
貴方の居場所とその存在
ポカポカと温かい日光。
眠気を誘う陽気は
「雲雀君。」
その一言で吹っ飛んだ。
≪貴方の居場所とその存在≫
「………六道…骸!!」
半覚醒の意識もあっさり現実へと引き戻された。
目の前にいたのは長らく姿を消していた恋人だったのだから。
「骸でいいですよ。」
「っ………!!どっちでもいいよ。それよりどうして君が此処にいるの!」
半狂乱になりながら叫ぶ。
だって君はもう会えないって…
会えないんだって…………やっと理解した所だったのに―――――。
「貴方に会いに。」
「ふざけないで!!ずっと僕の前から消えといて…………今更…。勝手過ぎるよ!!」
がむしゃらに頭を狙ったトンファーは虚しく空を切り、目標を失った両の手首は地に押し当てられた。
「…っ………!」
「おや…いけませんね。そんな危ない物を振り回されては話すらできない。」
その声を聞くだけでゾクっという感覚が背を走りぬけた。
全てを見透かされるような――――そんな思いをさせるような、冷たい"目"だった。
僕を責めるような、自分を責めるような瞳。
「は…なせっ!!」
それは確かに愛しい恋人のモノだったはずなのに、どこか―――いや、全く異なったモノに感じた。
「嫌です。」
「あっ…………やめ…ろ………」
ソノ瞳が恐くて目を必死で閉じれば瞼の上を舌が這った。
ゾクゾクとはい上がる快楽に近い感覚に精一杯の抵抗をするが拘束は解ける所かより一層強いものとなっただけだった。
手首はいつの間にか麻縄か何かで動くことができないよう拘束されていた
おそらくは幻術だが解くことができなけなければそれは現実と同じなのだ。
両の手の自由は奪われたも同然だった。
揚句目には何か黒い布のような物まで巻かれて視界を塞いでいる。
姿が見えない彼を感覚頼りに追うが捕らえることは出来なかった。
幻術によって自由になった彼の手で、足首から太股までを軽く一撫でされればじわじわと駆け巡る刺激に徐々に思考が持って行かれる。
視線、指、舌
同じ所を順々に辿られれば恥辱は何時しか快楽へと変わって行き。
「んっ……はぁ……。」
「声、押さえなくていいんですよ?」
何時もなら堪えられるような微々たる刺激も何回も丁寧に与えられればあっさり思考は陥落した。
「……っ…く…………もう……やめ」
「やめません。」
そういって、彼は笑った(見えていないから気がしただけだが)。
微かに感じる肌の感覚は確実に服の中へと侵入していき、気付いた時には衣服の感覚すら無くなっていた。
「………ゃあっ!」
グチャ…という水音と共に入れられた骸のソレは指や舌などで慣らされた時とは桁違いの快感をもたらした。
繋がったことにより触れることができた骸を、見えない視界で必死に抱きしめる。
離さないように。
逃がさないように。
犯されている理由は解らない。
ただ…背中に回した手を離せば、こちらが見えないのをいいことにまた消えてしまいそうで…………
揺さぶられ、喘がされ、そんな中なのにただ一つだけ、彼を失う"恐怖"だけが頭から離れなかった。
「……もっ………むく」
その唇から"無理だ"という言葉が紡がれるより早く
「イって…いいですよ。」
耳元に吹き込まれた吐息と声。
心臓が一つトクンと大きく鼓動を打つ。
快感に蕩けた脳は無意識に骸を求めた。
「……はっ………ぅ……どうして……」
行為後独特の体の重さと鈍い痛み。
上がる息は酸素を求めていた。
「ゴメンナサイ。」
片言のようにしか回らない呂律のせいか…彼が、やけに他人に思えてくる。
好きな人に抱かれたにしては、ソレは余りにもドライで…辛かった。
「僕は…………」
「未練がましいのはわかってます……でも…やっぱり好きなんです。」
「君が跳ね馬のモノなのはわかってます……僕を忘れようと付き合い始めたのも知ってます!…………ですがどうしても諦められなかった!」
あ…れ…………?
なんだ……
何かおかしなことになってきた…………。
僕が………ディーノのモノ?
モノって―――恋人?
「あのさ…誤解……してない?」
「誤解?」
「僕……ディーノのモノでもなんでもないから。」
しばらくの沈黙。
何か僕悪いこと言った?
「えっ………?だってアルコバレーノが……」
――元凶はそこか。
全く赤ん坊もロクでもない嘘をつくものだ。
「はぁ………あのね?ディーノはただの家庭教師。あんな馴れ馴れしい人、僕の恋人な訳無いでしょ。わかった?」
一気にまくし立てるように吐き出した言葉は余程相手を驚かせたのかしばらくのあいだ普段では見られないであろう骸を堪能させて貰った。
「ふっ……なに?その間抜け面。」
なんだ、骸でもこんな顔するんだ。
意外かもしれない…。
「だってアルコバレーノが!」
「君どれだけ赤ん坊のこと信頼してるのさ……。少なくとも今一番興味があるのは君だよ、骸。」
全身の体の力が抜けたようだった。
君が消えてから決して取れなかった枷が消え去る感覚…とでもいうのだろうか。
空白だった君の居場所が再び埋まった安堵感
「ごめんなさい!僕…勘違いしてたみたいで………恭弥に酷い事…………。」
「君は僕の恋人なんでしょ?だから戻ってきたんでしょ?ならそれでいいじゃない。」
骸がそこに居て
隣に僕が居て
そんな風景
失ったと思い込んでいた存在が戻って来たのだから。
だから君が謝る必要なんてないんだよ。
君は僕の恋人なんだから。
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消そうかどうか迷った挙句やっぱり残したほどの駄文。
エロいのを書こうとした結果がこれだよ/(^0^)\
珍しくデレ雲
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