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黒猫短編集
トレインが苦手な……(トレ+イヴ)
スヴェンが昼飯を買いに行っている時のこと。

「きゃあっ!!!」

キッチンから響いたイヴの声を聞きつけたトレインが2階から降りてきた。

「どしたんだ姫っち!!」

敵か!?とか言いながら珍しく息を切らして服を乱して。

どちらかといえば奇襲を受けたっぽいのはこっちである。

………それにしては瞳が潤んでいるのだが、

イヴは気が付かないほど何かに気を取られていた。

「大丈夫…か?」

「と…トレイン……。大丈夫、だよ。びっくりしただけだから。あの…ありg「へぇ〜、姫っちにも怖いものあるんだなぁ!まぁ、女の子だしな。いや〜意外意外」怖いって言ってないでしょ!?」

あはは〜と笑うトレインにイヴは叫んだ。

「トレインのバカ!!」

せっかくお礼を言おうと思っていたのに、これだ。

険悪な空気をやっと感じ取ったトレインがイヴの顔を覗き込む。

「姫っち?」

その瞬間トレインを睨みあげたイヴの瞳には

「っ!!?」

涙が溜まっていた。あわてるトレインをあえて無視する。

「トレインだって怖いものくらいあるでしょ!アレが出てきたら誰だってびっくりするよ!!」

サササササ―

ササズガンッ!!!スチャッ!

風穴が開いたアレと壁。ハーディスを抜いて撃つ。この間0.5秒。

「「……………」」

しばらくの静寂。そして瞳が合う。

どちらともなく笑みが沸いてきてほのぼのとした雰囲気のなか、車の排気音が聞こえてきた。

扉の向こうで誰かと(と言ってもアイツしかいないが)話してから入ってきたスヴェンに、壁の穴とイヴの涙についてたっぷり怒られたうえに昼飯も抜かれたのでした。



おまけ


「お?帰ってきたな…」

「たっだいま〜っと、何してんだ?そんなところで……」

「んあ?なんでもねぇよ」

「何怒ってんだよ?ま、どうでもいいけどな…。トレイン、イヴ、帰ったぞ〜」


「…ちっ」







彼は夢文主人公のルミケット君です。

イヴの悲鳴のおかげでルミケットから逃げれたトレインは感謝でいっぱいなはず………うん。

ちなみにトレインが苦手なのはあのアレと女の子の涙とルミケットです。


120404一部編集

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