お題小説
1
以前はかなりきつく縛っていた腕は、今は緩く縛るようにしている。本気で逃げようと思えば逃げられるんじゃないか、というくらいの拘束しかしていない。捕まえた当初の俺に対する罵詈雑言もなくなったため、口も自由にしている。
だというのに臨也は大人しくベッドの上で丸まって俺の帰りを待っており、帰ってくれば甘えた声で鳴く。
臨也に近付くと尻尾がおずおずと伸びてきて、手にきゅ、と絡みついた。尻尾も口と同様に、今は自由にさせている。縛られている尻尾が痛いと訴えてきた臨也に、これ使って勝手にイったらもう弄ってやらねぇからな、と釘をさしただけだが、臨也は言うことをきいている。
そんな臨也の尻尾を掴み根本へと指を滑らせていき、腰から生えているそれの根本を軽く扱いてやる。途端に臨也の身体から力が抜け、もっとして、と尻尾が手をくいくいと引っ張る。臨也の身体から全ての…とは言っても後ろ手に縛った腕と首輪から伸びるリードだけだが、拘束を解いてやる。
臨也はもじもじと恥ずかしそうに身体を小さくするだけで、俺の手を煩わせるようなことはしない。大分飼い慣らされたその様子に笑みが浮かぶ。
「シズちゃん……、きょう、……」
目を伏せて言い淀みながら呟かれた台詞は、今日はしてくれないのか、ということだろう。いつもは朝軽くしてやるのだが、今日は時間がなかったため何もしてやらなかった。イくことはできないというのに臨也は健気に俺に擦り寄り、甘く強請る。
「自分で足持ってろ」
尻尾を軽く噛みながらそう告げれば、臨也は顔を赤くしながらすらりと伸びる足に手を伸ばす。足の中心にあるそれは既に勃ち上がっていた。
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