企画小説
4
身体を掬い上げられた。
後ろから腰だけを支えられて持ち上げられ、上半身がだらりと垂れている。呼吸が苦しい、ひっ、ひっ、と口から情けない音が漏れ、太いペニスがなかを貫く度に、その衝撃で上半身がぶらぶらと揺れ、血が上った頭がくらくらする。

「はっ、はひ、いぃっ、うぅうぐっ、ぁああ゛あっ、ぐあ゛あぁうっ!ぎ、うぅッ」

「顔上げろよ、見えねーだろ?」

「ぐっ、ぎ」

顔を上げるなんて不可能だというのに、
後ろから貫く男以外の男が横から頭を蹴った。シズちゃんの蹴りに比べたらまだマシな方だが、それでも痛いものは痛い。

「やっ、あああッ!!痛い、いたいいたいっ、ぃあぁああっ、ひっぱらないで…!」

後ろから男に抉られながら、また別の男に正面から髪を持ち上げられる。体重全てが持ち上げられている髪の頭皮にかかり、俺にその痛みを軽減する術はない。

「あう、や、ああぁぐ、む…」

髪を引っ張られたまま頭を両手で抱えられ、口に膨張したものが入ってくる。いつもされることだ、と空っぽにした頭に言い聞かせる。

――けれど今日はいつもと違った。



口に銜えている男が達し、口の中に青臭いそれが吐き出され、これで口からペニスが抜かれ漸く呼吸が楽になると安心する。後ろから貫く男が達し、びくびくと痙攣しているのをなかで感じながら、力を抜いていた、その時。
達した男たちはふたりとも力を抜いていたのだろう。がくん、と身体が揺れ、そのまま固い床に、バックから揺さぶられていた為に、顔面から落とされた。

「……ッ!!!っ、ぐ、ううぅ…」

鼻からたらりと液体が滴る。
激痛が襲い、しかしそこを確認する手段もなく、液体を拭うことすらできない。

「わりぃな、落としちまった」

全く悪いと思っていないような声で、笑い声まであげながら、男たちは俺を持ち上げた。ぼたぼたっ、と血液が床に落ちていく。男が笑いを堪える声がした、サア、と血の気が引いた。

「やっ、も、おとさな、おとさないで…!やだやめて、こわい、こわいこわい…ッこわい…!」

「…そういやあ初めの頃、俺の顔とか手とか切りやがったよな、お前。可哀想にな、大人しくしてりゃあ手足がまだあったかもしれねぇのによ。まあ、」

自業自得だよな、と言う声と同時に、今度は故意に床に叩きつけられた。少しでも衝撃を和らげられるようにと顔を横にしていたが、それでも脳がぶれるほどの衝撃が身体を襲った。
歯を食いしばりその衝撃に堪えていると、休む間もなく再び身体を持ち上げられる。恐怖のあまり、久しぶりに存在しない手足を全力で暴れさせた。その残骸が、ほんの少し動いた。

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