企画小説
2
床に後頭部を叩きつけられる。
ゴン!ゴン!ゴン!ゴン……
後頭部を守ろうと間に挟んだ指が可哀想なくらい何度も後頭部に潰されて、じんじん痺れて床に力なく落ちた。投げられるように頭を床に叩きつけられて、掴まれていた髪が解放された。
肩が激しく上下している目の前の男が、俺をうつ伏せにする。いつもと同じように、ズボンと下着をずりおろされた。

この行為が一番嫌い。
頭を押されて床に頬を擦り付けられた。服の袖を噛み締め、訪れるであろう衝撃に備える。

「………があ゛っ、ッ!!!」

いきなりそんなものが入る訳ないのだ、なのにコイツは緩めろと無茶を言ってお腹や足を抓ってくる。陰湿だ。抓られたら余計に身体に力が入るだけなのだから、緩めるなんて出来る訳ないだろ。決して口には出さないで、少しでも気を紛らわす為につらつらと言葉を並べ、思考を働かせ続ける。時間がたてば終わること、たかが、この程度のこと。
後膣をこじ開け狭いそこを切る凶器に、
ただ袖を噛み続けて耐えた。





顔に傷はないのだから大丈夫。
後頭部にたんこぶくらいはできているだろうけど。

たとえ隈で酷い顔をしていても、それは単に寝不足なだけ。この顔色だって、同じ。

けど歩く度に口に出せないようなところが酷く痛む、抓られまくって長時間無理な体勢で開いたままだった足も痛むし、腰の鈍痛も辛い。殴られたり踏まれたり蹴られたりしたお腹もひきつるような痛みを発するし、叩きつけられた頭は、ふとした拍子にガンガンとぶつけられているような錯覚に襲われる。くらくら、ふらふら、足が覚束ない。今にも崩れ落ちて眠ってしまいそうだ。

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あきゅろす。
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