短編小説
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「はっ、ひ、…ゃあぁあ、くぁ、ひゃめっ、あああ」

耳や首にふわふわの柔らかい感触、少しチクチクする。それが耳の穴の中に進入してきたり、ゆっくりと耳の形を確かめるようにそこを滑ったり、首や顎を何度も往復したり、止まったと思えば円を書くように擽られ、全身を余すとこなくこしょこしょと擽られる。勝手に涙が溢れ、目隠しにじわじわと滲みていく。

「ああ゛あぁあっ、あ゛あっ、っひゃ、ひゃえ、ひゃえれぇえっっ!!ひう、っはぁあああー!!!」

やめて、死んじゃう、何一つ言葉に出来ない。頭がガンガン痛んで、ひっひっ、と叫び声の合間に必死に酸素を取り込もうとするもうまくいかない。誰かわからないそいつ等の手が休まらないのだ、このままでは本当に死んでしまう、苦しい、

「ひゃあ゛あぁっ、ああっ、〜っ、あははっ、あ゛ーーーー!!!!…………ひっ、ひは…」

ガクン、ガクンと身体が痙攣をおこし始めたとき、擽る手が一斉に引いた。

「あひっ、ぁ、う………はぁーっ、ぁーっ、あぁ…」

ぶるぶるぶるぶる、痙攣がまだ収まらない。必死に荒い息を繰り返し、なんとか落ち着こうと身体から力を抜く。

「はあぁ……っ、ひゃえ、あう…」

しかしそれを許さない、というように再び耳を撫でられる。嫌々と首を振り、やめて、と言葉にならない音を紡ぐ。
口内にもそれが入ってくる。
チクチクするそれはおそらく筆なのだろう、それが上顎を、喉の奥を、舌の上を滑り、唾液を吸い取る。

インナーの上から胸を撫でられ、隆起した乳首をインナーごとキュッと摘まれた。更にもう片方をしゃぶられ、インナーが濡れて気持ち悪い。

「っ……」

べろりと唾液に塗れたインナーを捲られ、首の辺りまでを曝された。

「あっ、ふう、う……」

口内を蹂躙していた、唾液で塗れた筆が、ペチャペチャとそこを撫でる。乳首を筆や手や指で弄られ、段々と快感がこみ上げてくる。横腹を擽るように、触れるか触れないかの微妙な手付きで愛撫されれば、先程の激しい擽りを思い出し、身体が疼き始めた。

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