カイとソウ《2》
*
恢の指は長くて綺麗。
爪の先まできっちりと手入れされていて、普通の高校生とはやっぱり違う。
雑誌で恢が身に付けた時計やアクセサリーの売り上げは凄いらしい。
恢と同じという付加価値と優越感があると、周りは話す。
そんな恢の指がいやらしく僕を乱す。
「ほら、そーた…全部バラバラに動かしてるのに吸い付いてくるよ」
恢の指が動く度にクポクポと音が鳴る。
「ぁ、は…ぁー、ァあ…んっ」
びくびくと跳ねる腰を上手く掴んで押さえられる。
「ゃ、も…やぁ…っ、恢の、恢っ、ああっ」
触れてるのに。
恢の指が広げる尻に熱くて硬いモノがさっきから触れてるのに。
もういいから、指はいいから。
早く埋めて欲しくて腰を振った。
「ひ、ィ…ぁああっ!」
ゴリ、と押し潰された。
噴き出してしまった白濁が腹を打って落ちていく。
「前立腺、ゴリゴリしたいの?」
「ちがっ、やあ!やっ、あ…ぅあ、ン!」
そんなことされたらダメになっちゃう。
それなのに、ねだるように揺れる腰が止まらない。
「や、ああ、あっ」
勝手に高まっていく体を止められなくて、もっともっと熱いのが欲しくて。
「そーた、すっげぇエロい顔してるの分かってる?」
切れ長の目が笑った。
「恢…っ、か、ぃ…も、やぁだあ…ほし、からぁ!」
淫らな願望が堰を切ったように溢れていく。
だって、恢が見るから。
羞恥なんて突き崩すくらいの淫靡な恢の瞳。
欲しがっていいよ、と言っているようで。
甘えたい僕の理性なんて脆くてあっという間に無くなった。
恢の背中を抱く。
熱くて張りのある肌は汗でしっとりと潤んでいる。
その肌を掌で撫でる。
「そーた」
囁く声は耳のすぐ傍から。
「離さないから」
ちゅ、くちゅ、と濡れた音がダイレクトに頭に響く。
「ほら、ここに」
「あ…っ」
恢の指が動く。
根元まで三本埋まっていた指が抜け出して途中で止まった。
「俺を埋めるよ」
人差し指と薬指が腹側を、中指が尻側を強く押すように開く。
「い、ぁ…、あっ、や、ヒ、あぁぁああ!!」
熱い切っ先が中の粘膜に触れたと思ったら勢い良く指が抜けていって、でもそれと同じ速さで奥まで貫かれた。

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