カイとソウ《2》
*


拡げるように動く指と、解すように動く指とがばらばらに僕の中に入っていく。
きつく感じるのはその一瞬だけ。
あとはぐずぐずと蕩けてしまって恢を欲しがる。
早く早くと急かすように開くソコは恥ずかしい。
それでも早く恢に埋めて欲しくて腰を揺らした。
「まだダメだよ」
あっさり却下された。
「でも、も…っ」
「もう少し待って、ね」
余裕なんて無いよ、と恢は言うけどゆっくりとした動きに僕の気持ちが保たない。
特にあんな風に触れられた後だと。
真上にある瞳を見つめたら、ふと和んで蕩けるように甘くなる。
「なぁに?」
ふわりと触れた唇に恢の熱い息がかかる。
そんなことにもヒリヒリとした快感を拾ってしまう体は、やっぱり恥ずかしい。
でも…
コクンと唾を飲み込む。
恢の頬に触れてそのまま滑らせ短くなった髪の毛に指を絡めた。
「そーた?」
「恢、あの…ね」
「うん?」
恢の髪をそっと梳く。
僕を解す恢の手に僕の手を添えた。
そのまま恢の長い親指を握りしめて勢い良く突き入れる。
「…っ…ぁ、は…っ」
切れ長の目が丸くなったけど。
それには構わずに僕の中をぐちゃぐちゃと掻き回していく。
ビクビクとはしたなく跳ね回る腰はやっぱり恥ずかしいし、何よりこんなこと普段だったらしないから。
でも逆にそれが僕を蕩けさせてしまうみたい。
「……スッゲ」
小さな呟きと喉を鳴らす音。
恢の指を使って自慰をするみたいなこと。
でも、止まらない。
「ふ、ぁ…っ……ン…っ」
長い指でも届かない場所を突いて欲しくて恢を見た。
「そー、た」
「かい、かいぃ…っ……ぁあ、ゃ…ぁふ」
唇が包まれる恢の熱い舌が侵入して僕の舌に絡まる。
ジュクジュクといやらしい音をさせながら吸い上げて噛まれた。
動けなくなった僕の手は恢の指を握り締めると、目の前の切れ長の瞳が笑む。
「えっち」
絡んだ舌が解放されるとそんな風に言う。
とっても楽しそうに。
ゆっくりと襞を押し広げるように抜け出ていく長い指。
チュプン…
抜け切ると、そんな音がした。
「俺もさ、けっこう限界なんだよ?」
ほら、と尻に擦り付けられた恢は硬くて…
「あつ…ぃ」
「そーたの中で、我慢できないと思う」
「我慢?」
唇が綺麗な弧を描く。
それが近付いてぴたりと重なった。
唇の上を滑る熱い吐息と恢の言葉。
「ぇ、ぁ……っああぁぁあ!」
尻から脳まで震えるような衝撃が走って、恢の肩に縋りついた。


──イっちゃったら、ごめんね



[*back][next#]

5/6ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!