短編『PSO2キャラの日常』 ページ:2 テレポーターの前には二人の人影が見えた。 一人はイエローのロングに左側頭の方にボンボンを付けてサイドテールのようにしている少女。 彼女は、ヨルカ。 キハクと同じ所属のアークスである。 もう一人は少女と見紛うがれっきとした少年である。 今日は髪を後ろで纏めてそれをチェックの帽子に隠している。 彼は、セシル。 クユラと同じ所属のアークスである。 二人共、ファントムと呼ばれるクラスである。 ファントムは最近発足された後継クラスと呼ばれるクラスだ。 打撃、射撃、法撃の3種の力をバランス良く使いこなすクラスだ。 ヨルカは法撃系、セシルは打撃系をよく使うが。 クユラ「…お待たせ」 クユラは内心心配しつつも、あまり表情を変えずにそう言うと二人は反応する。 セシル「良かった、キハクさんもクユラ姉も無事だったんだね!」 ヨルカ「途中で倒れちゃってたかと思いましたよ」 少しいたずらっぽくヨルカが笑う。 クユラが何かを言おうとするがキハクがその前に出て胸を張りながら口にする。 キハク「ふふん、私が付いてたんですからクユラちゃんは無事に決まってるじゃないですか」 自信満々にそう言う彼女に苦笑しつつ、クユラはテレポーターまで向かう。 今日の探索はこの先にいるボスエネミーを倒せば終わる。 敵の種類は、ゼッシュレイダ。 星型の甲羅を持つ亀のようなダーカーだ。 クユラ「…準備いい?」 ヨルカ「ヨルカはいつでもいいですよー」 セシル「大丈夫だよ、クユラ姉」 キハク「クユラちゃんは下がってて大丈夫だからね!」 全員が準備万端なのを確認(一人張り切り過ぎている気もするが)し、クユラはテレポーターを起動させ、ボスエネミーのいるエリアへと到達する。 クユラ「一気に倒す」 クユラはレンジャーのクラススキル『ウィークバレット』を頭部に撃ち、弱点状態に指定する。 セシルがカタナを抜きつつ、『PA:シュメッターリング』で弱点状態に指定された頭部に高速接近し、連続切りを叩き込む。 同時にヨルカが『PA:フェルカーモルト』を発動し、ロッドを振り回して衝撃波で薙ぎ払う。 ゼッシュレイダは体外に突出した砲台のような器官から黒い淀んだ塊を吐き出す。 それらは近くにいたセシルとヨルカを捉える。 それをセシルはファントム特有のマーカー起爆に用いられる回避を使ってかわし、ヨルカは『PA:シュヴァルツカッツェ』を利用し、ロッドでゼッシュレイダの顎に一撃お見舞いし、高速で後方へ離脱する。 セシル「危ないよぉ」 ヨルカ「ヨルカをいじめちゃ、めーですよぉ?」 二人は既に安全圏まで下がっていた。 ゼッシュレイダは器官を利用してフィールド内を高速で滑り始める。 クユラはハンタークラススキル『マッシブハンター』を起動し、その場に膝をつき、アサルトライフルを構える。 『PA:サテライトカノン』 チャージに時間がかかるが、アサルトライフルから放たれるマーキングに衛星より高密度のエネルギー照射を行うフォトンアーツだ。 当たれば終わるのだが、いかんせんエネミーは動き回る。 このままでは当たらないが…。 キハク「シュート!」 動き回るゼッシュレイダの側面からキハクが『PA:ラストネメシス』の一射を放つ。 その一撃はエネミーを転倒させる。 クユラ「…さようなら」 クユラはひっくり返って弱点を露呈したゼッシュレイダのコア部分にサテライトの狙いを付ける。 そして照射レーザーが降る直前に『ウィークバレット』を打ち込んだ。 照射レーザーは全弾命中し、エネミーは消滅した。 セシル「やったね!」 キハク「皆さん、お疲れ様でした!」 ヨルカ「あらら、もう終わったんですか?」 クユラ「お疲れ様、楽しかった」 全員がそれぞれの感想やら労いの言葉をかけつつ、キャンプシップへと到達し、キャンプシップに設置されたプレゼントボックスと呼ばれる箱を開ける。 その中身に一喜一憂しながら、4人はアークスシップ・ロビーまで帰還する。 [*前へ][次へ#] [戻る] |