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愛及屋烏
23





「召集のようだ。我輩はこれで…」


ヴォルデモートの元へ向かうセブルスに抱き着いた。



「セブルスさん…気を付けて…」



「あぁ…」




セブルスはシズクのおデコに口付け、大股で去っていった。




「…デコチュー…っ///」




「仲の良いことじゃの」




「ダンブルドア校長。私、頑張りますね」



ニコッ微笑むと、微かにアルバスが驚いたように目を見開いた。






「…ありがとう。シズク」





影の姿くらましでその場を去り、自室へ篭った。




「3ヶ月か…」




ピーターの様子を探ると、ヴォルデモートと共にいた。




「次はシリウスに…」



影の姿くらましで、シリウスの元へ飛んだ





「ぱぱぁー!」



急に表れたシズクにシリウスは固まっていた。




「…こ、こ、子供がいたなんて信じられない!」



バチンとシリウスの頬を知らないお姉さんが叩き、去っていった。



「…お楽しみ中にごめんなさいね。シリウス」



ニッコリと青筋を立てているシズクに、シリウスは近寄ってきた。



「どうしたんだ?シズク。いきなりウチに来ることなんて無かっただろ?」



パパと呼んだのはスルーされた…。



「緊急事態だったのよ。ポッター家が次の標的よ」




この一言で、意外に賢いシリウスは全てを悟ってのか、真剣な顔でシズクを見た。





「それは、ジェームズは知ってるのか?」


「まだ知らないと思うわ…ジェームズとリリーさんを守るにはあなたの力が必要よ。シリウス」



「なんでもする。言ってくれ」



「秘密の守り人にはシリウス。あなたがなって。絶対よ?」


「分かった。オレがやればいいんだな」



「そうよ。困ったら呼んでくれれば駆けつけるから、これを」


影の力で出来た腕輪をつけた。



「これは…?」


「通信型のバングルよ。用がある時はそこに魔力を流してくれれば機能する仕組みになってるわ」



最悪の事態も想定し、シリウスにバングルを渡すことにした。



「分かった。用がなくても連絡していいのか?」


「緊急用の通信だから、むやみやたらには使わないでね」



しっかりと念押しし、シリウスの元を後にした。






「シズク、ここにいたか」




部屋に戻ると、我が君がいらっしゃった。
なぜ我が家に…それもリビングのソファーに優雅に座って紅茶を飲んでいた。




「我が君…お久しぶりです」



跪いて、忠誠を示した。




「ジョーンズとジャスミンには別任務を与えてある。シズク。やってほしいことがある」



「なんなりと、お申し付け下さい」



「これを、来たる日に備えて保管するよう命ずる」



リドルの日記を渡された。




「我が君、この本は…」



「本ではない。来たる日に動くよう保管するのだ」




「畏まりました」




どう使うかは後で考えるとして、分霊箱をゲットだぜ!と心の中でポージングを決めていた。





「また顔を出す。父と母が戻るまでセブルスが来る」



言いたいことだけ伝え、ヴォルデモートは去って行った。





「これは…どうしたら…」




リドルの日記に他の人が触らないよう魔法をかけ、厳重に魔法を施した後に、影に包み、自宅の地下の金庫になっている一室に隠した。




「私が持ってると危険な気がするし…別任務って一体なんなのかしら…」




父の影に繋ぎ、現在の位置を特定する。



「これは…魔法省…?」



死喰い人のデータの隠滅作業を父はしていた。



「これは一体…」



周りに人がいないことを確認し、そっと影の姿くらましをした。



「お父様…何をなさってるの?」


シズクに気付いたジョーンズの手により、素早く結界が張られる。




「シズク、なぜ来てしまったんだ」


「先ほど、我が君がうちにいらして…」




「な、なに!?何もされなかったか?」


心配そうにシズクの身体をぺたぺた触っていた。
勿論、自身の手に影をつけ、シズクに怪しい魔術がかかってないか調べるためだ。



「なんだ…この魔力の痕跡は…」


父に気付かれないように痕跡も消したつもりだったが、ミズナミ家の当主の力を侮っていたようだ。




「うちの地下に分霊箱があります」



「…それをシズクに預けに来たのか…」



確かにシズクに預ければ、私の元に話が来る。壊そうとすれば一発で気付かれ、今までの活動が無駄になる。


「それを何処に保管した?」



「私のかけられる全ての保護魔法。探知不可魔法をかけて、ミズナミ家の地下の金庫に…」



シズクの回答に安堵の息を吐いた。



「それなら暫くは大丈夫だ。時が来ればダークに託すよう手配しよう」





こうして、リドルの日記、予言について、目まぐるしく戦う日々が訪れた。











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あきゅろす。
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