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愛及屋烏
19






リーマスに会いにミルクと別邸に向かうと、ニコニコと笑顔を浮かべていた。



「久しぶりだね。シズク、この子は?」


『ミルクです』


最近、自ら影も操れるようになり、声も飛ばせるようになって意思疎通が楽になった。



「シズクに瓜二つなんだね。表情は全然違うけど…」


シズクより、幼い印象のミルクに似合うようにサイドにツインテールにしてあげたら喜んで毎日この髪型にしている。



「可愛いでしょ?私の妹みたいなものなの。クリスマス休暇は、この子がリーマスの側にいるから!もちろん、ミルクも脱狼薬は作れるし心配しないでね」



「シズクには、暫く会えないってことかな?」


察しの良いリーマスに、苦笑いを浮かべ頷いた。


「少し、やることがあるの。ミルクのこと、頼めるのはリーマスくらいだから」


「分かったよ。行っておいで」


「ありがとう!」



ニッコリと笑みを浮かべ、シズクは別邸を後にした。



「シズクってあんな笑い方したかな?」


『シズク様は、今幸せいっぱいです!』



ミルクが無邪気笑い、リーマスとの生活をスタートさせていた。





「さて、どうかなー?」



お祖母様の山へ影くらましをしたシズクは、マンドラゴラの状態を確認しにきていた。



「んー?おお!いい感じね」


少しずつ成長してきているマンドラゴラに胸を撫で下ろしながら、脱狼薬に必要なトリカブトなどの薬草を摘んでいた。




「よし!久しぶりの魔法薬学の実験だわ」



スラスラと淀みなく手を動かし、治療薬改のストックと、月経の痛み止め。それから、避妊薬も作っていた。



「これは…ないと困るわよね」



こないだのは、翌月に月経が来たので、大丈夫だと思うが、不安は少しでも減らすべきだと思い作っていた。



「バレないように錠剤になると便利なんだけどなぁ…」



1週間は効き目があるし…とりあえず何があるか分からないから飲んでおこうと避妊薬を飲み干した。




「ふぅ…」



今日はセブルスが来なかったため、1人で夜ご飯を食べてシャワーを浴びていると、ガラリと扉が開いた。



「ん…」


「ここにいたのか」



「セブルス、どうしたの!?」





目が据わり、いつもの雰囲気を感じないセブルスに抱き寄せられた。





「せ、セブルス?濡れちゃうよ?」



「構わぬ」















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