M.I.W 2011 Box in the Hearts 壁に描かれた落書きを見て少し微笑んだ。 倫理なんてないんだろこの世界に何一つ。 愛も嘘、金も嘘。 うっとおしい鳥の羽なんかいらない。 もっと欲しかったものがあったのに見えそうにない。 頭を撫でてくれたその手が、僕を抱きしめてくれたその手が、 すでに誰かに汚されているなんて僕は信じたくないんだ。 道に落とされた瓦礫の下敷きになる一輪。 凛と咲いていたんだろついさっきまでは。 朝が来る、夜を連れて。 ドアの向こうでは見たくないものだらけ。 見せようとする泣きたくなるドラマに反吐が出そう。 生きようともがいたあの場所が、心の入れ物に過ぎない箱が、 すでに自分で汚してしまってたなんて僕は信じたくないんだ。 箱に二つしまって、思い出は流れる血と一緒に排水溝へ。 感情がバカみたいに喜怒哀楽を繰り返してそこで止まるスクリーン。 僕が生きていく嘘を可愛くラッピングして、 常温で腐る優しさと共にしまいこもう。 [*前へ][次へ#] [戻る] |