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日向七乃2011年作品集 自「己」犠「牲」型のプロローグと幻「想」逃「避」型のエピローグ 幻想に打ち負かされた夜に俺は泣いて君に抱きついた それすら幻想なんだって自分では気づかないフリをしている なんでだよ、君と住んでる世界が違うことを誰も教えてくれない 嘘でもいいから君の口から「愛してる」って言葉が聞きたいんだ そうやって自分から逃げている 結末なんてネガティブだらけ 浮いているような期待に縛られ もがいて見えたものなんて借り物の世界 排気口から今日も立ち上る悲劇への狼煙に俺は気付いてない 鳥肌だらけになったままで俺は泣いて君に抱きついた 勇敢な目をした君は寂しさを隠しながら俺を待っててくれたんだ 快楽へ手を伸ばして逃げてるなんて俺はなんにも間違ってないんだ 生と死の境界線でまた愛って馬鹿げたものを欲しがってる 裏切って自分から逃げている 本当なんて紛い物だらけ 嘘で固めてた期待の未来は 作られたシナリオの元に成りたった世界 虚しいから「虚しい」って口から何度も狼煙を立ててる俺がいる あげく笑われるような事ばっかりしてる 隠しきれない隙間を誰かに見破られてるみたいで嫌だ 少し黙っていてくれ そうやって自分から逃げている 結末なんてネガティブだらけ 浮いているような期待に縛られ もがいて見えたものなんて借り物の世界 排気口から今日も立ち上る悲劇への狼煙に俺は気付いてない 頭を抱えて失ったものは多く 気がつけば一緒じゃないみたい 俺だけが違うようで反吐が出る もがいて伸ばした手にすら気づかない世界 誰かが救いの声を止めないから俺は自分を秤にかけている 誰かが犠牲にならないみたいだから俺は自分を犠牲にしている 今日も狼煙を立てて「俺」がここにいるって知らせてるだろ？ 少し黙っててくれ ［*前へ］［次へ#］  |