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標的79 最初の試練
「その匣を開ける・・・?それは修業と何の関係が?」



目の前の迷彩柄の匣とラルを見比べながら訊ねると新奈は睨まれた



「つべこべ言うな!やるのか、やらないのか?」

「や、やります!!」

「十代目がそう仰るなら・・・やってやろーじゃねーか!」

「よく分かんねーけど、オレもやるぜ!」



鋭い声にどもってしまったがしっかりと答える新奈に獄寺と山本が続く



「リボーン、遠慮なく暴れられる部屋はないのか?」

「さーな・・・」

「それでしたら、トレーニングルームが下の階にありますよ」

「そこが良い、案内を頼めるか?」

「勿論です、こちらへどうぞ」



アジト内の構造をよく知るジャンニーニが歩み出るとラルに言われ先頭を歩く



「行くぞお前等」

「うん」

「探検?ランボさんも行くもんね!!」

「ァ、ランボ待ツ!」



新奈達に続きキッチンを出るランボとイーピン










「このアジトって随分と勝手が悪い作りよね迷路みたいな・・・」



患者服から軽装に着替えジャンニーニの案内でトレーニングルームへと向かう最中

エレベーター前で新奈が小さく呟くと、ジャンニーニがエレベーターの目的階を押し口を開く



「このアジトは公共の地下施設を避けて作られているため、いびつな形をしています!
迷子にならない様に気を付けてください・・・電力は地熱を使った自家発電で供給しています」

「地熱発電なんてエコロジーね」

「よく分かんねーけどスゲーな・・・秘密のアジトみてーだな!」

「みてーじゃなくて・・・そうなんだよ!!」

「ココです!」



新奈、山本、獄寺が喋っている間にエレベーターが地下八階で止まり扉が開く



「わぁ…」

「これなら少々暴れたところで問題なさそうだな」



広く、高い天井の広い空間に新奈は感嘆の声が漏れ、リボーンも笑みを浮かべ回りを見渡す



「それでは、私は再び修理に戻ります!」

「ぁ、どうも」



山本はジャンニーニに倣い軽く頭を下げる



「ところで、雷の守護者は何処だ?見つかったと聞いたが・・・」



水場の修理に戻るジャンニーニを見送ると、ラルが尋ねる



「ずっと側にいんじゃねーか」

「ん?」



リボーンの指し示した先に視線を向ければ走り回り、転がり、叫びまくる子供の姿



「うるせぇ!!アホ牛・・・」

「ランボ、ちょっと静かにしてて」



獄寺と新奈の言葉は届かずはしゃぎ続けるランボをラルは無表情で見る



「きゃははは!鬼ごっこするもんね〜イーピンが鬼ー」

「ランボ、ズルイ!」

「ずるくないもんねェ〜」



駆け回るランボにイラッっとしたのかラルの眉が動く



「ココまでおいでぇお尻ペンペン」



人を小馬鹿にした其の動きに怒りに震えだすラル



「っ・・・!ランボ、イーピン!ここは遊ぶところじゃないのよ」

「あいつ等元気なのな」

「どーゆー状況か分かってんのかあのアホ牛」



ラルの雰囲気を察した新奈はランボ達を止めに足を動かす



「駄目・・・なんか異様にテンションが高い・・・」



暴れまわるランボを止めることが出来ず新奈は一度獄寺達の元に戻る



「アレが正真正銘、雷の守護者だ」

「俺には見えん」

「(存在を消した・・・)」



ラルは、トレーニングルームを駆け回るランボを視界から消した

丁度良いタイミングでトレーニングルームから出てイーピンも其れを追って行き静寂が戻る



「修行の前に今一度問う・・・生半可ば覚悟では付いて来れないぞ、本当にやる気があるのか?」



「ああ!」

「やります!!」

「ったりめーだ!吠え面かくなよ!」



山本、新奈、獄寺はラルに応える



「分かった・・・絶対に出来ないと言うなよ、弱音を吐く奴は容赦なく修正する」



眼光を鋭くし睨むラルに新奈は息を飲んだ、ラルは額上に押し上げていたゴーグルを目元に戻し装着する



「この時代は、お前達の生きていた十年前と違い、リングに炎を灯し
匣を開ける事が出来なければ戦いにならない・・・それはお前達も目の当たりにしたはずだ」



ラルは再び迷彩柄の匣を新奈達に示す新奈は眉を寄せラルと太猿との戦闘を思い出す



「だからこそ匣を開けるプロセスを学ぶ事が、この時代の戦い方を知る一番てっとり早いんだな」

「そんなところだ・・・運良く開匣出来たとしても、仕組みを知らねば意味はないしな」

「オレの事か・・・」



リボーンはラルの横に移動し其の言葉に獄寺は悔しげに顔を歪める



「まずはリングを理解しろ・・・リングに出来る事は二つ、リングそのものの力を使うか、匣を開けるか」

「リングそのものの力というのは何ですか?」

「この武器の様に、リングから発生した炎を・・・そのまま、射出する!」



新奈の質問にリングに炎を灯し

左腕の武器の六つの穴から壁に向かって炎を放ち壁に大きなクレーターを開ける



「すげっ!」

「アジト壊す気かよ!!?」

「リングの力は攻撃の基本となるものが多い・・・次に匣だが」



獄寺の声を無視し先ほどとは別の匣を取り出し軽く前に出す



「匣とは、リングの炎を別の作用や運動に変えるものだと考えろ
炎を電気に例えるなら、匣は電化製品といったところだ」



匣を開匣すると其の匣から百足が飛び出し周囲を飛び回り全員其方に目を向ける



「種類は実に・・・多種多様・・・基本的に、どの匣も
最初に炎をチャージした分しか仕事はしない、炎が切れれば活動を停止する」



ラルの言葉と共に百足に灯っていた炎が消え床へと落ちた




「だが開匣の後・・・更にリングの炎を纏わせるタイプ、敵の炎を吸収してパワーアップするタイプも確認されている」

「(太猿の武器がまさに其れだわ・・・知らないって恐ろしい・・・)」

「ここまでで分からない事はあるか?」



ゴーグルを上に押し上げ新奈達へと視線を向ける



「さすが教官よね教え方が上手くて助かった」

「ま、理解できましたけど・・・(なんか納得できねー)」



新奈と獄寺が小声でひっそりと話す横から



「あ、あのー・・・一つもわかんねーんスけど」

「「(言い放ったー!!)」」



固まる二人の横で能天気に笑う山本にラルが歩み寄り・・・



「解かれ!」

「山本君!!」



ラルの強烈な右手により山本は後ろへと飛んで行った



「俺の言った事を反復し考えろ」

「え・・・」

「(鬼だ・・・)」

「(不条理だ・・・)」



新奈ばかりか獄寺までもが山本に同情した



「山本君はまだコッチに来て戦闘経験もないので――・・・」

「後で説明してやれ」



容赦なく切り捨てるラル



「痛てぇ・・・」

「大丈夫?山本君」

「あァ、怖ェ姉ちゃんだな・・・」

「・・・そうね」



起き上がる山本に手を貸し立ち上がるとラルは三人に向き直る



「では実践だ、沢田と獄寺はリングに炎を灯したと聞いたが・・・本当だろうな」

「えっと・・・私、夢中だったので覚えていないんですが・・・」

「京子の話だと首に下げたまま炎を灯したらしいぞ」

「えっ?」



ラルの言葉に答えあぐねているとリボーンが助け舟を出してくれた



「(十代目にいいトコを見せるチャンスだ)」

「まぁいい・・・獄寺お前は灯せたのか?」

「ったりめーよ!!」

「見せてみろ」



自信に満ちた獄寺はラルの言葉に右拳を顔の近くまで掲げる



「覚悟を炎にするイメージ!・・・覚悟を炎に!・・・覚悟を炎に・・・!!
覚悟を炎に・・・!覚悟を炎に・・・!!覚悟を、炎に・・・!!」



獄寺は念じ始める・・・新奈と山本は獄寺呟きに目を瞬かせる



「ど、どーした!?確かにあん時は!!」

「やはりな・・・」



獄寺のリングは反応を示さず、ラルは溜息を漏らし視線を逸らす



「非常時に偶然炎が出るというのはありうる話だ
だが、そんな火事場のクソ力に頼っていてはとても実戦では・・・」



炎を灯す音にラルは驚き其方に目を向ければ獄寺のリングに赤い炎が灯っていた



「よっしゃあ!!」

「すごいわ獄寺君!真っ赤な死ぬ気の炎ね!」

「(やったぜ!)」



新奈に褒められ嬉しそうに笑みを浮かべる獄寺の嵐のリングに

山本も感心したように自分の首から下げている雨のリングを眺める



「へーこれ、そんなの出るのか・・・オレもやってみっかな」



鎖から外したリングを右手中指に付ける山本



「オメーなんかに出来るかよ!」

「覚悟を炎にだっけ?こんな感じか?・・・ふっ!」



真剣目でリングに力を加えるように拳を握ると其のリングに青の炎が灯った



「アハハ!出た出たっ」

「山本君は青い炎・・・」

「テ、テメー・・・こうも簡単に!!」

「山本君から教えてもらった方法なんでしょ?」

「ま、まぁ・・・」

「いつもやってる感覚で教えたんだと思うよ」



悔しがる獄寺を宥める新奈



「ニーナもやってみろよ!」

「うん・・・っ・・・」

「十代目お取りします」

「あ、お願い」



山本に頷き首に下げているリングを取ろうにも片手で上手く出来ず

獄寺に背を向け鎖を外してもらう・・・右中指にリングを嵌める目を瞑りふと気づくように顔を上げる



「覚悟を炎にって具体的にどんな感じ?」

「いいかニーナ、覚悟をこうボウッとイメージだ!そしたらグッとなってガーッと出るって!」

「えーと・・・(感覚的すぎて分からない)」

「そんなんで解るか野球馬鹿!!」



山本の説明に苦笑いの新奈と青筋を立てる獄寺、其の背後からラルの大きな怒声に三人は振り返る



「だっ、黙れ!!」

「ンだ?」

「喧嘩?」



獄寺と新奈の声にリボーンに向けていた視線を新奈に移し、八つ当りと言わんばかりに言葉を投げた



「沢田!お前の炎はどーした!?」

「えっ、あの・・・炎を灯すことに関してちょっと抽象的過ぎて、イマイチ感覚が・・・え?」

「甘えるな!」



右手を軽く掲げ灯していない事を示すと、ラルは新奈似歩み寄り拳を振るった



「っ!!?・・・痛っ〜」

「ニーナ!大丈夫か!?」

「何しやがる!!十代目は怪我してんだぞ!!」

「今のはニーナが悪い」

「リボーンさん・・・」



突然殴られ受身も取れず倒れる新奈に山本が駆け寄り

身を支え起こし、ラルを睨み吠える獄寺をリボーンが制す



「一時間以内に、全員がリングに炎を灯し、コレを開匣出来なければ、修業は中止だ」



ラルの言葉に三人は目を瞠る



「俺は単身でミルフィオーレを追う!」

「っ!?」



真っ直ぐ新奈達を睨みつけるラルの言葉に新奈は拳を握った










「アイツ・・・リングを首に掛けた状態じゃないと出せないのかもな」

「それではダメだぜ、奴がボンゴレの十代目であるなら・・・
十年後のの奴のいたステージに進んで貰う必要がある」



新奈の側に居る二人は余りにも感覚的なアドバイスしか出来ず

新奈は頭を抱えている光景にラルは新奈に歩み寄る



「沢田、本当に覚悟は有るのだろうな?」

「え?」



新奈を見据えるラルから視線をボンゴレリングに向ける新奈



「あります・・・」



新奈の視界に小さな黒い影が入り新奈は其方へ目を向ける



「何ごちゃごちゃ考えてんだニーナ」

「リボーン・・・」

「お前の素直な気持ちを吐き出せばそれでイイんだ」

「素直な気持ち?」

「皆を過去に帰すとか、敵を倒す為に修業に耐えるとか
そんな理屈はお前らしくねーんだ・・・あの時の気持ちはもっとシンプルだたはずだぞ」

「あの時・・・?」

「初めてリングに炎を灯した時、何をしたかったんだ?」



リボーンを真っ直ぐ見つめ思ったまま

自分の気持ちを口にする新奈にリボーンの口角は上がる



「それは、ただ・・・京子ちゃんを護りたかった」

「フッ、イイ答えだぞ・・・今は守りたい奴いねーのか?」

「え・・・?それは、決まってるわ、皆を・・・護りたい」



リボーンの問いに目を瞬かせ綺麗な笑みを浮かべ真っ直ぐと其の想いを言葉に出した瞬間

新奈のリングが目映い光を放っち、ラルは驚きに目を瞠りリボーン達の顔には笑みが浮かぶ



「やったなニーナ!」

「十代目!!」



歩み寄ってきた山本と獄寺に笑顔で頷きリボーンへと笑みを向ける



「出たよ、ありがとうリボーン!」

「あたりめーだ、世話焼かせんなよニーナ」



綺麗な橙色の炎を灯したボンゴレリングをリボーンに示すと

胸を張って当然と言い放ち新奈の頬を軽く引っ張る



「では、いよいよこの匣を開けてもらう」



ラルは迷彩柄の匣を新奈達へ示し全員の視線を集める



「任せとけ、俺が開けてとっとと終わらせてやるぜ」

「やってみろ」

「よーし見てろよ、出て来い!」



ラルから放られた匣を掴み匣の穴に炎を灯したリングを嵌めた、しかし匣は何の反応も示さない



「ん?コイツは・・・」

「獄寺君?」

「どうかしたのか?」



匣を見つめる獄寺に新奈と山本は首を傾げる



「不良品だな、経験で分かる」

「えっ?」

「俺にもやらせてくれよ、こうすんだな・・・何も起きねェ・・・」



青筋を立てる獄寺の言葉に固まる新奈をおいて

山本は獄寺から匣を受け取り同じように炎を注入するがやはり開かなかった



「おい!やっぱコレ壊れてんじゃねーか!?」

「壊れてなどいない」



山本も空けられず其れを見た獄寺がラルに抗議するが其れは否定された



「匣を開けられない場合、考えられる要因は二つある・・・炎が弱いか、属性が違うか」

「属性ってなんですか?」

「リングが発する炎は七種類、ボンゴレリングと同じく・・・
大空・嵐・晴・雲・霧・雷・雨に分類される、更に匣も同じく七種類の属性分類され
リングと属性が合わなければ開かない仕組みだ」

「何か鍵みてーだな」



新奈の問いにもスムーズに答え其れに山本も理解したのか納得の声を漏らす



「おい、ちょっと待てよ、十年後の山本はそんな事言ってなかったぜ・・・奴は波動がどうこうって」

「人の体を流れる波動とは、リングが炎を出す為に必要なエネルギーだ・・・
波動も、リングや匣と同じように七種類に分類さる
個人個人、波動の大きさとバランスは生まれながらに決まっている」

「えぇーと・・・つまりどういうことだ?」



獄寺の問いに言葉を続けるラルに流石に理解できなくなってきたらしい山本の言葉にラルは結論を述べる



「波動とリングと匣、この三つの属性が合致しなくては、匣は開かない」

「てェ事は・・・俺は嵐の波動を持ってるから嵐のリングと嵐の匣を使えるって事だな?」

「それじゃあオレは雨で・・・」

「私は大空・・・」

「そういう事だ」



全員が理解できた所で新奈は獄寺が手にしている匣に視線を戻す



「じゃあその匣は、嵐の属性でも雨の属性でもないって事ですね?」

「俺の霧の属性のリングでも開かなかった・・・次は沢田の番だ」

「・・・でも、大空の属性でも無かったら」



ラルに言われボンゴレリングに一度目を落とし訊ねると・・・



「七種類の属性の中で大空は唯一、全ての匣を開ける事が出来る」

「えっ・・・全て!?」

「それが大空の長所だ、大空の波動を持つ者はごく僅かしかいない」

「やっぱり十代目は特別なんスよ!!」

「やるな、ニーナ!」



驚く新奈にラルが補足した事に獄寺と山本の顔に笑みが浮かぶ



「さぁ、やってみろ」

「は、はい・・・こう?」



獄寺から匣を渡され、新奈は炎を灯し匣へとリングを差し込む

炎を注入すると匣にみるみる亀裂が入り

眩い光と共に弾け新奈は目を瞑り自分の掌に触れた感触に目を開くと其処には



「え!?・・・おっ、おしゃぶり?」

「「!!?」」

「武器じゃ・・・ねーのか?」

「このおしゃぶりって・・・っ!?」



新奈の掌のおしゃぶりを凝視する三人、リボーンとラルは其れに其々反応を示し



「今日はここまでだ、飯にしろ」



ラルは素早く新奈の手からおしゃぶりを取り上げ背を向けその場を後にする



「おい!んだありゃ・・・」

「リボーン、あれってアルコバレーノのおしゃぶりじゃ――・・・」

「あの戦闘痕・・・戦いの末、強引に摘出されたな」

「?」

「とにかく飯にするぞ、腹減ったな」



リボーン笑顔でそう告げると山本の肩に飛び乗り食堂へと促し三人は食堂へと向かった

食堂の隅ではランボとイーピンが既に眠っていた



「あれ?ランボとイーピン眠っちゃってるのね・・・」

「あ、ニーナさん!!皆さんお疲れ様です!今よそいますね!」

「ありがとうハル、手伝おうか?」

「イイですよニーナさん怪我してるんですから!」



ハルと京子は作ったカレーやサラダを新奈達の前に出し「召し上がれ!」っと元気に告げる



「美味しい、二人とも料理上手ね」

「だなっ!」



新奈と山本の言葉に水を用意しているハルは素直に喜び笑みを零す



「よかったです!私と京子ちゃんが腕によりを掛けましたから、ね!」

「う、うん・・・」



椅子に座っている京子は浮かない顔だが全員次の獄寺の言葉に京子の様子に気づかない



「カレーなんて誰が作っても変わんねーだろ」

「っちょ、獄寺君・・・」

「おかわりよそいませんよ!!」



調理した側にとって屈辱的言葉にハルは目くじらを立てるが本人は意に介した様子は無い



「しかし鬼教官・・・結局来なかったな」

「ああ、後で食べるだろ」



山本はポツリと置かれたカレーに目を向けるが

リボーンは気にするな言わんばかりに手を止めずカレーに舌鼓を打つ










「(・・・トイレ何処だっけ?後でまた確認しとこ)・・・ぁ」



翌朝、部屋を出てアジト内を歩き回る新奈はモニターが多く並ぶ

会議室だろうその場所にいる人物達に声を漏らすと二人は新奈に気づき振り返る



「おはよーございます、十代目」

「ちゃおっス」

「おはようリボーン、ジャンニーニさん」



二人に歩み寄るとリボーンが口を開く



「朝一番のグッドニュースだぞ」

「え?何?」

「外にミルフィオーレのブラックスペルがうじゃうじゃいる、こりゃ外に出たら戦闘は免れないな」

「どこがグッドニュース!?バッドニュースでしょ!」



頬を引き攣らせると大きな音と共に目の前の大きなモニターに移る"S7S"の文字



「何これ!?」

「救難信号をキャッチ!!味方からのSOSです!!」

「味方って…!?」

「ボンゴレ内で取り決めた秘密信号なんです」



ジャンニーニはパソコンを操作し新奈とリボーンは其れを見守る



「信号の発信源をキャッチしました!モニターに映しますよ!!」



ジャンニーニの言葉に目の前の画面が切り替わり

其処に映し出されたのは見覚えのある丸々とした黄色い鳥



「あ、あれっはヒバリさんの!!」


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