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標的10 ガハハ!爆発する弁当箱!
今朝珍しく新奈が忘れ物をしたことからその日の騒動は始まった



「静かに!一時間目は職員会議で自習です!」

「やりぃ!」

「思わぬ自習ね、楽だからイイけど」

「のんびり出来るし、あの世話の焼けるアホ牛も居ないですしね」



先生の居ない教室は休み時間と変わらぬ賑やかさであった

その賑やかさの中に耳に付いたざわめき



「何だアレ・・・牛か?」

「パンダじゃない?」

「私は牛だと思う」



生徒のざわめきを聞き、新奈と獄寺は顔を見合わせ

その言葉に合致する子供に同時に辿り着く



「「まさか・・・」」



そして生徒の集まる場の前に出た



「やっぱり、ランボ」

「ぁ、ニーナちゃん家の・・・」



涙を浮かべ振るえモジモジするランボに痺れを切らした獄寺



「何しにきやがった!」

「ニーナ――あぁぁあ!!チャック壊れてしっこ!出来ない!!」

「えぇ・・・」

「沢田さーんご指名だぞ」

「あぁぁぁ!ニーナ――!!しっこ!しっこ!!しっこ!!!出るぅぅぅう!!」

「もう・・・ん?」



ランボを抱えトイレに行こうとするとその前に一つの小さな影が立ちはだかった



「イーピン・・・」

「那个危険」(それは危険です)

「んー!オレっちをつけてきたのかしっぽ頭!!」



手を差し出すイーピンに気づき怒鳴るランボ



「ランボ・・・そんな場合じゃないでしょ」

「ん?ん〜?あぁぁあ――!!あぅ〜」

「あ―・・・やっちゃったわね・・・」



新奈の言葉で己の膀胱の限界を思い出したランボは幸せそうな顔でその場に大量の尿を排出した



「やったぁ」

「可哀想」

「あーあ」

「ニーナ家の子が漏らしたぞ」

「くっ、アホ牛が・・・」



クラスメートや獄寺の声をに山本が苦笑い混じりにランボの頭を撫でてやる



「あははは、やっちまったな」

「が・ま・ん」

「うん、いっぱい我慢したねランボ」

「うえぇぇ―――・・・!」



泣き出すランボを新奈あやすが服が汚れているため抱きしめようとは思えなかった



「とにかく服洗わないと・・・あ、京子ちゃんゴメン
私の体操着机の横に掛かってるから取ってくれる」

「うん、いいよ・・・はい」

「ありがとう、後で直ぐ掃除するからそのままにしてて」

「オレ達が片しとくから大丈夫だぜ、なっ獄寺」

「なっ!オレは」

「ニーナの為だって」

「ぐっ仕方ねー・・・」

「ごめん、ありがとう」



そう言って新奈はランボを連れ手洗い場へ山本、獄寺を中心にその場の片付け

新奈の体操服の上だけ着せられたランボはまだ半泣き状態



「ランボ、何しに来たの?」

「うぅぅ・・・」

「怒らないから教えて」



ランボはアフロの中から長方形の包みを取り出し無言で新奈に差し出す



「あ、それ・・・」

「ニーナの弁当・・・忘れたから、届けに、来た」

「(私の所為でこんな惨事になったのね・・・)」



ことの原因に自分があることで新奈は自傷の溜息を吐く



「小さいのに偉いね」

「ガハハ、ランボさんはとっても偉いんだもんね!」



京子の言葉で一気に気をよくしたランボ、その手からイーピンは弁当を奪っていった



「アイツ十代目の弁当を・・・」

「イーピンどうして」

「追いかけようぜ」



教室から逃げるイーピンを追いかけ獄寺、新奈、山本続いてランボはその後を追った

途中、極限男笹川了平も加わったがそのまま屋上へなだれ込む



「居たぞ!」

「大人しく十代目の弁当を返しやがれ!」

「ちょっと待った獄寺」

「ぁ、同じお弁当の包みが二つ?」

「どーいうことだ!?」



一年三人組が二つの同じ包みの存在に気づく



「一つはオレっちが持ってきたニーナのお弁当だもんね」

「じゃあ、後の一つは?」

「工作・・・ニトログリセリン」



ランボの言葉にイーピンのだろうかと首を傾げると

仕事という単語の後に恐ろしい言葉がついた



「ニトロ・・・ってまさか」

「あのちょっとの衝撃でも爆発するというアレか?」

「やっぱりそのニトロ!?」

「あはは、どっちがどっちか分かんなくなっちまったんだな」

「笑い話じゃないわ!」

「もし、アレだけの量のニトロが爆発したら・・・この学校吹き飛びますよ」

「えぇぇえ!!?」



了平、山本、獄寺の言葉に随時反応する新奈、イーピンは頭を悩ませ同じ包みを見比べる



「イーピン、一度降りて来て!中身確認しましょう!」

「ひゃはは、見分けがつかなくなってやんの!なんてオマヌケなんだしっぽ頭!」



ランボの言葉に恥ずかしさから汗を噴出すイーピン、額にチューピンが現れた



「あ!筒子時限超爆のカウントダウンが・・・!」

「このアホ牛が!余計なこと言いやがって!!」



新奈の背後で獄寺はランボを殴るわ地面に叩きつけるわ弄り倒す



「どうしよう・・・大爆発に大爆発が重なっちゃう・・・」

「極限大爆発だ!」

「なんだか凄そうだな」

「笑い事じゃありません!」

「あれ?イーピンが消えたぞ!」



了平と山本の笑顔に青筋を立てる新奈だが

獄寺の声に足元の違和感に気づき下を見ると包みを二つ持ったイーピンがしがみ付いていた



「っ!イーピン、お願い離れて!!」

「十代目!」



イーピンを懸命に離そうとする新奈と獄寺そんな中

空中を飛ぶ小さな影がライフルを構え新奈の額に銃を向けた



「復活!」

「肩にもう一発、アイアンアーム弾だぞ」



緑の銃弾が新奈の肩に命中する



「死ーぬー気ーで―――大エンド!!」



片手でイーピンを投げ飛ばす



「流石、十代目」

「しかしよく飛んだな・・・お、包みが落ちてきたぞ」

「イーピンの奴、一つ落としやがった」

「もしアレがニトロの方だったら・・・」

「ジ・エンド・オブ・学校・・・」



新奈は包み目掛けて走り出した



「十代目!」

「ニーナ!」

「沢田!」

「死ぬ気で・・・ジャ――ンプ!!!死ぬ気でキャッチ!」



フェンスを踏み台に包みまで一気に飛び、其れを掴み取る

着地するとその足元にひびが入り、新奈の額から炎が消えた



「ふぅ・・・危機一髪ね・・・」

「ニーナ!」

「流石、十代目!」

「ナイスキャッチだ!沢田!!」



皆の笑顔に新奈の表情は綻んだ

リボーンに制服を渡されるとそれに着替える着替え終わる頃には屋上に居た面々が自分の所まで走ってきた



「早いわね、皆」

「十代目!包みの中は確認しましたか!?」

「まだよ、確認・・・した方がイイわよね」

「当然だろ、さっさと開けろニーナ」



リボーンに促され、椅子に腰を下ろし包みに手を掛ける、箱の蓋を開くと



「お、可愛い弁当じゃねーか」

「いやったー!オレっちのお使いのお弁当だもんね!」

「よかった・・・ニトロじゃなくて」



自分の弁当に安堵した新奈、人騒がせな爆弾騒ぎであった

本日学校での出来事を家でビアンキに話したら



「じゃあアホ牛に保育係りを付ければいいでしょ」



と、言う提案を出したが新奈は鼻を弄るランボに視線を向け控えめに言った



「保育係り?でも・・・はっきり言ってランボの面倒を見てくれる物好きな人なんてそうそう・・・」

「オレが手配してやろうーか・・・」

「え?どういう風の吹き回し?ランボを視界に入れない貴方が・・・」

「ニーナの勉強とか邪魔されるのはオレも困るからな・・・明日のお楽しみだぞ」



まさかのリボーンの申し出に新奈は喜びの笑みを浮かべ頷いた・・・が翌日の放課後、間違いだったと項垂れる



「・・・(リボーンの言葉を信じた私が馬鹿だった)」

「なんスか?十代目」

「ボクシング部に入る気になったか!?沢田!」

「小僧に呼ばれたから来たんだけど」

「結局このメンバー?」



獄寺、了平、山本の言葉を受け後ろのリスの被り物で大きなドングリを持ったビアンキの横で

有り得ない法則で垂れ下がっているタイヤのブランコに乗ったパンダリボーンに振り返った



「何か問題でもあるか?」

「・・・・・・二人とも、可愛い・・・ってロープ、何処から吊り下げてるの?
あ、そんな事よりランボの飼育係・・・じゃない、保育係を紹介してくれるんじゃなかったの?」



二人の格好に多少の揺さぶられる新奈にリボーンは口角を上げ話をする



「紹介してんじゃねーか、ボスであるお前のファミリーから決める・・・決まってんだろ」

「明らかに人選ミスよ・・・保育に不向きだって!」

「ぎゃははは、はじめてのおつかいを見事成功させたランボさん登場!」



校舎の窓から登場したランボに一瞬の沈黙と注目が集まった



「エバってんじゃねーよ、小便垂れのくせしやがって」

「!違うもんね!もらしたフリしただけだもんね!騙されてるんじゃねーぞ、バカ者どもが!!」

「テメー!一遍痛い目見ねーとわかんねーみてーだな」

「あら?アレなに・・・・・・バカは見る!」



ランボの指し示した方を見た獄寺にランボは頭に蹴りを何度も入れる・・・が

当然獄寺はやられたら其れが子供でもやり返す男、顔面に強力な蹴りを見舞った



「おのれ、死にやがれ!!牛丼屋に叩き売ってやろーか!」

「が・ま・ん・・・・・・しないもんね―――!!!」

「熱いな、イイ雰囲気だ・・・ウン!」

「先輩の感性を疑います・・・ほら、ランボ・・・泣かないで、獄寺君も落ち着いて」

「ニーナ――!!あ”ぁ”ぁ”ぁ”あ”!!!」



了平の言葉に頬を引き攣らせつつも窓枠に座っているランボを抱き上げ獄寺を宥める新奈



「皆準備はイイ?」

「え?アネキ・・・なのか?腹が痛くねー・・・」

「?どういうこと?」

「顔が見えなければ平気みたいスね!」



思わぬ発見に新奈にいい笑顔を向け喜びの声を上げる獄寺



「それじゃテストを始めるぞ」

「テスト?」

「って、一体・・・」

「なんだ?」



リボーンの言葉に山本、獄寺、了平は言葉を繋げ訊ねた



「「「ランボの保育係り!?」」」

「アホ牛の保育係りってのは遠慮しときます、オレ・・・コイツでっっ嫌れーなんで」

「(だど思った・・・)」

「オレはいいぜ、今日は何の遊びだ?」

「(また遊びにしちゃうのね・・・山本節恐るべし・・・)」



事情をしった獄寺、山本の予想内の反応に溜息を吐く新奈



「因みに、保育係りになった奴がボスの右腕だからな」

「なっ!?右腕・・・」

「あはは、そりゃイイな!」

「右でも左でもどっちでもイイぞ、何だか分からんが熱血できそーだ!」

「オレ・・・ホントはランボ大好きです・・・」

「獄寺君・・・無理しないで(顔めちゃくちゃ引き攣ってる・・・)」



右腕と聞き、さして反応を示さない山本、了平とは違い

獄寺は新奈に物凄い顔で参加の意を示した



「ルールは簡単だぞ、ランボを笑わせた者が勝ちだ」

「オレ先行で行くぜ!」

「制限時間は三分だぞ・・・ニーナ、アホ牛を放せ」

「え?・・・うん」



リボーンに言われ、ランボを窓枠に座らせるとより一層激しく泣き

新奈に手を伸ばすが新奈はリボーンによって数歩離された

ビアンキの合図と共に手元のストップウォッチが押される



「おい、さっきは悪かったな・・・仲直りしよーぜ、な握手」



不慣れな笑みを張り付けランボに手を差し出しコミュニケーションをとろうとする獄寺だが

ランボが鼻を啜りながら獄寺に差し出したのは手ではなく手榴弾だった



「なんじゃこりゃ!?」



獄寺は反射的にそれを投げ捨て事なきを得たが獄寺の細い堪忍袋が切れた



「やっぱ、てめーはムカつくんだよ!!」

「ぐぴゃぁぁっ」



獄寺はこれがテストだという事を忘れ激情のままに

ランボを絞め上げ逆に大泣きさせてしまう



「ちょっ!獄寺君ストップ!!」

「おちつけ獄寺!」

「ブレイ!離れろ!!」

「離せ!山本!!」

「ランボ、もう大丈夫だから泣かないで・・・」



流石に見てられないと新奈はランボを抱き上げ獄寺から離し

山本は尚もランボに掴みかかろうとする獄寺を羽織締めにする



「はい、時間切れ、隼人失格」

「っ!!しまった・・・」



姉の言葉に正気を取り戻した獄寺を差し置き今度は了平が名乗りをあげた

まだグズっているものの落ち着いたランボを新奈は再度下に降ろし数歩下がる・・・が



「笑え・・・」

「?」

「わ・ら・え・・・笑うんだ!」

「!?・・・っ」

「笑え!」

「コワイ!!!あぁぁぁあ!!!」

「笑うんだ!!根性だ!!!成せばなる!笑え!笑って見せろ!!」

「・・・あの人本当に兄?(妹がいるなら普通にあやせよ・・・)」



気迫で泣き止ませようとする了平に新奈は信じられとばかりの視線を向けた



「はい、三分・・・失格」

「次、山本だぞ」

「オッケー」

「真打登場だな」

「山本君、面倒見イイものね」

「ケッ」

「どうやって、ランボと打ち解けるか見ものだな」



山本はグローブとボールを手に、ランボの前にしゃがみ込んだ



「お前、キャッチボールやった事あっか?」



首を横に振るランボに簡単な説明をもう一つのグローブを取り出しランボにはめてやる



「このグローブでボールをキャッチするんだ」

「きゃっち?」

「キャッチボールか・・・ランボも興味を示してるし、ナイスアイデアだね山本君」



山本らしいコミュニケーションに新奈も胸を撫で下ろすがそんの安堵は山本の投球によって打砕かれた

ランボと距離を取り投げる合図をした山本の空気が一変、とてもキャッチボールとは思えない豪速球が放たれた

ボールはランボの横っ面にめり込み、衝撃を殺すことなく壁にめり込み小さなクレーターが壁に出来た

あまりの光景に新奈の顔色が悪くなり頬が引き攣る



「ら、ランボ!!」

「悪りー!」

「死んだな、こりゃ」



慌てて駆け寄ろうとしたが壁から落ちたと同時の元気な泣き声に足を止めやや肩の力を抜く新奈



「野球の動作に入ると、つい加減ができなくてな」

「スポーツマンとはそーいうものだ」

「・・・・・・山本君にこんな恐ろしい一面があったなんて(・・・覚えとかないと危険だわ)」

「こいつ初めてイイ仕事しましたね!」



了平は山本の言葉に賛同しているが其れを見る新奈の目は明らかに先程まで

山本に向けられていた目とは違い、獄寺もまた山本を見直したとばかりに笑みを浮かべる



「でもコレで全員失格」

「何やってるんですか――!!」



ビアンキの言葉を一人の少女が遮った



「ハル?」

「みんなしてランボちゃんを泣かして、ニーナさんまで一体なんですか!?」

「ちょっと事情が・・・」

「最低です!ランボちゃん大丈夫?泣かないのよ」



新奈の言葉も聞かずランボに駆け寄るハル



「あいつが一番保育係に向いてるな」

「ハル子供好きだし、確かに向いてそうね」

「え”じゃあヤツが十代目の右腕!?」



リボーン、新奈のハルへの感想に獄寺が食い付いた



「こんなイタイケナチャイルドを泣かすなんて・・・」



ようやく泣き止んだランボを抱き上げたハルが目くじらを立て新奈達に向き直る



「例えニーナさんでも・・・」

「っ!?」

「許しません!」



青筋を立て骨が軋む音が聞こえるほどランボを強く抱きしめるハルに新奈は冷や汗が出てきた

余りの激痛にランボはハルの腕から飛び出し十年バズーカを頭から引っ張り出す



「十年バズーカを・・・!」

「あまりの痛さに我を忘れたな」



いつもの様にバズーカに飛び込み発射する、ハルは慌てて駆け寄っるが

其れより早くピンクの煙がその場に溢れハルの肩に手を置きいつもの男が立っていた



「大人ランボ・・・」

「はひっはひっ・・・いやぁぁ!エロイ!!」



ハルは悲鳴を上げると大人ランボの背後に回りそのままバックドロップを決めた



「うわ・・・」

「美しいブリッジだ」

「いたた・・・俺ですよハルさん」

「はひ!?だ、誰ですか!?なんか全体的にエロイ!!来ないでぇぇ!」



山本と了平の言葉は意味を成さずハルは悲鳴と共にその場から泣きながら逃げた



「ハル・・・大人ランボ駄目なのね」

「大人ランボがダメならハルも失格ですね!」

「ロメオ!!」



新奈の哀れみの視線と獄寺の爽快な笑顔を向けられたハルの背はもう見えない

そして例の如くビアンキの勘違いによるハプニング

獄寺はビアンキの顔を見て倒れランボは慌ててその場を走って去る



「なんだかこういった事が続くとランボが哀れに感じるわ・・・」

「ん?これは・・・あいつ角忘れてら・・・投げるぞ、そりゃぁ!!」



去っていくランボに向かって落とした角を豪速球の如く投げランボの後頭部に直撃



「が・ま・・・んわぁぁ」

「結局こうなるのね・・・」

「悪りぃ、悪りぃ!」

「思い切り泣け!青春に涙はつきものだ!」



泣き喚くランボに呆れる新奈、謝る山本、持論を持ち出す了平



「やっぱランボはニーナが面倒見るしかねーな」

「貴方、最初からその積りだったんじゃない?」

「ランボの保育係ニーナに決定」



またも法則を無視したタイヤブランコで新奈の眼前に席を置くリボーンの絞めの言葉に新奈は肩を落とした



「ただいまー」

「お邪魔致します」

「ちぃース」

「にーちゃん、また今日もお弁当置いていったでしょう」



獄寺、山本と共に帰宅した新奈に母が声を掛けた



「え?お弁当は忘れてないけど・・・」

「親切な人が見つけて届けてくれたのよ」

「いやーマダム、人として当然のことをしただけですよ」

「Dr.シャマル?・・・っ!!?」



以外な人物に目を瞬かせる新奈しかしシャマルの手に持っていた

見覚えのある包みに三人が目を見開く



「庭木に引っかかってたんだぜ」

「・・・ってことは」

「「「ニトロ!!?」」」

「弁当にしちゃ音が変だな何が入ってるんだ?」

「シャマル!動かさないで!」



包みを左右に振るシャマルの腕を掴み包みを奪った



「こ、これどうやって処理するの?二人とも分かる」

「すみません十代目・・・ニトロは作り方は知ってるんスが処理の仕方は」

「製造法しってるなら処理法も学ぼうよ!!山本君は!?」

「悪りー分かんねー・・・」

「おいおい、一体どーしたんだ?」

「シャマル!実は―――・・・」



新奈は先日の事件のニトロの事を話すと新奈の手から再度包みを取った



「なら俺が処理してやるよ」

「ホント!?」

「マジっスか!?」

「・・・何企んでやがる・・・」

「おいおい隼人俺を疑うのか?」

「たりめーだ!テメーはオレがガキの頃から嘘ばかり」

「あれ・・・獄寺君とシャマルって知り合いなの?」

「あぁ、昔コイツん家に出入りしてたんだよ俺」



新奈の肩を抱き獄寺の幼少時代を話そうとすると

獄寺が新奈をシャマルから引き剥がす



「十代目に触んじゃねー穢れる!!」

「おいおい、俺ァボンゴレの嬢ちゃんには何もしてねーぞ・・・今ニトロ持ってるしな」



思い出したとばかりに三人はシャマルから数歩離れる

それに溜息を吐きシャマルは特に何を言うでもなく沢田家を後にし

ニトロ弁当事件含め色々片付いた日であった


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