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もういっそ壊してくれ
7 河合アキside


「けど、それは僕の為じゃないよね。留亜を守ろうとしたからじゃない?廊下に人がいて話、聞いてたらしいし…あのまんまじゃ留亜が完全に悪者になっちゃうからね。

だからわざわざ僕を待って『黙ってた俺も悪い』って言った…。

あの日はもう月が見えてて、でも生野くんは僕を待ってた。

留亜を心配して、かばう為だけに…!」


「あんたがそう思うんなら、そうなんじゃねぇの?」


 それは先ほどと同様に、なんとも素っ気のない短いものだった。取るに足りない返事は興味がないことと同意で、僕は息を吐き、どうにか冷静になろうと努力をする。


「僕を好きだった?
ふふ、ないか。“嫌ってない”その程度だよね…。最悪“どうでもいい”くらい…。

生野くんは…

留亜が好き、だよね。

留亜と別れてた間も、僕と付き合ってた、ときも……」


 こんなことなど言いたくはない、認めたくないと言葉が切れ切れに震える。そして唇を噛みしめ悔しさに耐えつつ、相手を睨み付けるが反応がない。それどころか、こちらを見ようともせずに退屈そうな態度で口を開いた。


「そうだって言ったら?こんな真似やらないでくれんの」

「っや、めないよ、やめる理由がない。あんたらは僕を裏切ったんだ!陰でコソコソしてた!これは制裁だ、」

「確かに俺はそーだぜ。あの写メとかも、俺はいろんな意味で裏切ったかも。

でも

滝沢は違うんじゃねーの?」


 僕はついに怒りが頂点に沸き上がり、感情を剥き出しにしてしまう。


「ど、同罪だよ!!僕は友達に、親友に裏切られた!!


留亜は裏切り者のユダだ…っ!!」


−−僕は間違ってない

−−裏切られた…!


「じゃあ。
こいつ嬉しそうだったか。喜んでたと思う?」

「…い…つ、」

「あんたと別れたとき」

「そんなの、いくらでも演技できるよ…!僕を心配してるフリも!言葉も!嘘も!」

「そう?もし、あんたが言うようにこいつが俺を好きだったとして−−けど俺にはなんにも言わなかったぜ…?

フツーはモーションかけたりすんじゃねーの?けど一度もなかった。

俺が転入して2日目に告ってきた、チキンのくせして意外に行動力あるバカなのに。


てことは滝沢はあんたを、大事な友達と思ってたってことになんない?



あんたは

そうじゃなかったみたいだけど」







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