怖い話
ぶら下がってたモノ
私が小さい時に家族でおばあちゃんの家に行った時の話です。おばあちゃんの家は田舎の山の近くにあり、おじいちゃんは私たちが産まれる前に死んでいたのでおじいちゃんは私たちが来るのをとても楽しみにしていました。よく近くの山に遊びに連れていってもらっていましたが、私と兄が山に行く時は迷うと困るからといってかならずおばあちゃんがついてきていました。しかしその日は兄がおばあちゃんいなくても大丈夫だと言い、両親とおばあちゃんにバレないように二人で山に向かいました。道に迷わないように道なりに歩いただけでしたが、小さな私たちには大冒険に出たような気分で胸がワクワクしていました。そしてしばらく歩いたところで小さい川に出たので、歩き疲れた私たちはそこで休憩することにしました。兄は川で遊び始め、急にびたりと遊び止めました。どうしたのかと思い近づくと、兄は川を挟んで反対側の森を見つめたまま止まっていました。私も見ると森の中の1本の木に人間ぐらいの大きさのモノがぶら下がっているのが見えました。目をこらして見ようとした時、隣に止まっていた兄が急にあぁぁぁぁぁ!と叫び始め来た道を走り始めたので私も何が何だかわからないまま怖くなりそこから逃げました。おばあちゃんの家に帰ると、おばあちゃんは兄の様子を見るなり私をすごい勢いで怒り、両親に兄を残してすぐに帰るように言いました。兄は白目をむいて叫び続け廃人同然になってしまっていました。兄とはそれから会っていません。あの時兄が見たモノはなんだったのでしょうか…



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あきゅろす。
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